西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

昨日から「みくじ所」を開いています

当社では、毎年新年の三が日(1月1日から3日までの3日間)、授与所隣にある車庫兼倉庫を転用してそこに臨時に「みくじ所」を開設しており、各種おみくじの箱をずらっと並べ、同時に、絵馬破魔矢・熊手干支の置物や土鈴の頒布や、おみくじを引く方のための両替なども併せて行っております。
初めてみくじ所を開設した年は、あくまでもおみくじを引いて貰う事と、そのための両替をするためだけの場所でしたが、例年三が日は授与所が大変混雑するため、授与所の機能を一部分散させる事とし、絵馬・破魔矢・熊手・干支土鈴等の頒布もみくじ所のほうで行なうようになりました。

来年のお正月については、疫病対策のため皆様方に分散参拝を呼びかけている事から、例年のように三が日だけではなく、元日から15日までの15日間、ずっとみくじ所を開設する事にしておりましたが、日によっては年末のこの時期も授与所窓口前にお会計待ちの列が出来るなど事から、所謂「密」な状態を避けるため当初の予定を前倒しして、昨日(12月28日)からみくじ所を開けさせて頂きました。
お正月前からみくじ所を開けるのも、12月28日から来年1月15日までの19日間という長期に亘ってみくじ所を開けるのも、当社にとっては初めての事となります。

令和2年末の西野神社 みくじ所
令和2年末の西野神社 みくじ所

 

以下の写真はいずれも今朝撮影した、みくじ所の内部です。おみくじ、絵馬、破魔矢、熊手、干支土鈴等はこのように配置されており、ここには、神職が詰めている事もありますが大抵は巫女が詰めて奉仕しております。

令和2年末の西野神社 みくじ所
令和2年末の西野神社 みくじ所
令和2年末の西野神社 みくじ所

 

みくじ所で皆様方に引いて戴けるおみくじの種類は、年によって若干の違いがありますが、今年度の年末年始に於けるみくじ所では、以下の写真に写っている各おみくじを引いて戴く事が出来ます。お好みのおみくじをお引き下さい。

令和2年末「西野神社みくじ所」のおみくじ
令和2年末「西野神社みくじ所」のおみくじ
令和2年末「西野神社みくじ所」のおみくじ
令和2年末「西野神社みくじ所」のおみくじ
令和2年末「西野神社みくじ所」のおみくじ

 

下の写真は、今年度の年末年始のみくじ所で頒布している、絵馬・破魔矢・鏑矢や、上の写真以外のおみくじなどです。

令和2年末「西野神社みくじ所」の絵馬や破魔矢など

 

毎年お正月限定で用意している置物型の「干支みくじ」は、例年は元日から皆様方に引いて戴いておりますが、今年度は、みくじ所を開設した昨日から引いて戴ける状態となっています。
今回の干支みくじは、令和3年の十二支である「丑」を模った物で、おみくじはこの置物内に封入されています(底から引いて取り出せます)。

令和3年 干支みくじ

 

なお、来月15日にみくじ所を閉鎖した後は、いつも通り、拝殿向拝(賽銭箱の横の案の上)に設置するおみくじの木箱(2箱で8種類)、授与所窓口前の折敷(招き猫みくじ)、授与所窓口右側奥の自動頒布機(7種類)の3箇所で、それぞれおみくじを引いて戴けるようになります。

平時の西野神社おみくじ(賽銭箱横)
招き猫のおみくじ
西野神社のおみくじ自動頒布機

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

昨日から本格的に “年末年始態勢” がスタートしました!

令和元年 年末の西野神社

 

今年度の年末年始、全国の神社や、各都道府県の神社庁神社本庁などでは、境内が密になる状態を避けるため所謂「分散参拝」を皆様方に広く呼びかけており、そのため当社でも、昨年は12月25日から概ね一斉に「年末年始の特別態勢」に入っていた感じでしたが今年度につきましては、お正月セット伊勢の神宮西野神社のお札のセット)の頒布を11月1日から始め、お守りなど各種授与品御予約(取り置き希望)は11月20日からお受けし、来年の十二支(丑)の土鈴や置物などの各種縁起物の頒布は12月1日から始め、また、業者による境内一画でのしめ縄・しめ飾り・各種正月飾り等の販売も12月19日から始めて貰うなどしており、つまり今年は、特定の日から一斉に「年末年始の特別態勢」に入ったというよりは、徐々にその態勢に入っていったという感じです。

そのため今年の12月25日(昨日)は単に、総代さん達により境内の参道両脇に奉納提灯を掲げるための櫓(鉄パイプによる掲出台)が設置されそれらの櫓に127張の奉納提灯が一斉に吊り下げられた、という事と、その日から授与所で助勤巫女達の奉仕が始まった、というだけの日となりましたが、兎も角、昨日それらの事が行なわれたり始まったりした事などによって、今年度に於ける「年末年始の特別態勢」の全てが、本格的に始動しました。

コロナショックやコロナ禍などと称される前代未聞のこの国難により、この度の年末年始は一体どのような形になるのか、今の時点でもまだはっきりとは予想が出来ませんが、兎も角例年であれば例祭(西野神社の場合は秋まつり)の時期(例祭前の諸々の準備期間や、後片付け等を行う例祭翌日なども含む)と並んで当社にとっては年間最大の繁忙期である “年末年始” のシーズンに、遂に突入しました!

 

 

 

 

以下の2つの表は、当社に於けるこの度の年末年始の情報(授与品の頒布時間や御祈祷の受付時間など)です。この年末年始に当社へ来られる方は、是非御参照下さい。
なお、これらの表はあくまでも概略であり、詳細につきましては、今月1日付の記事を御参照下さい。紙朱印の頒布時間、おみくじを引く事の出来る時間、どんど焼きでお焚き上げする物(古いしめ縄・しめ飾り等)のお預かり期間などについては、そちらの記事で詳述しております。

 

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授与所の窓口でおふだやお守り等を頒布する時間
12月31日まで 09:00~17:00
1月1日 00:00~21:00(深夜・早朝の時間帯も含め、この日は左記の21時間、終夜通して窓口を開けます)
1月2日 09:00~20:00
1月3日 09:00~19:00
1月4日から 09:00~17:00
備 考  元日から15日までの15日間は、授与所の隣に臨時に「みくじ所」を開設し、各種おみくじや、授与品のうち絵馬・破魔矢・干支縁起物については、みくじ所で頒布致します。みくじ所を開ける時間は、授与所窓口と同じです。
 参拝者用のお手洗いは、授与所窓口の直ぐ隣(窓口に向かって左側)にあり、授与所を開けている時間内はいつでもどなたでも御利用戴けますが、その時間以外は防犯・防火等のため出入口を施錠させて頂きます。

 

御祈祷の受付・執行時間
12月31日まで 09:00~16:30(社殿もしくは儀式殿で御祈祷を執り行います)
1月1日 00:00~01:30、10:00~16:30(社殿もしくは儀式殿で御祈祷を執り行います。但し元日は09:00から歳旦祭が斎行されるため、10:00前に来られても、その時間帯の御祈祷は出来ません。なお、上記時間内であっても、御予約無しで御祈祷を受けに来られた方には多少お待ち戴く事があります)
1月2日から 09:00~16:30(社殿もしくは儀式殿で御祈祷を執り行います)
注 意  密になる状態を避けるため、一回の御祈祷で同時で昇殿戴けるのは、最大4組(4家族)までと致します(原則として人数の制限はありません)。同一時間帯に5組以上来られた場合は、社殿と儀式殿の2箇所に分かれて御祈祷を行ないますので、その場合は最大8組までとなります。
 御祈祷の予約状況につきましては、以下のURLをクリックすると表示されるページの下部にアップされているカレンダーで御確認下さい。
http://nishinojinja.or.jp/form/



以下の写真はいずれも、昨日もしくは今日撮影した当社境内の様子です。昨日から来月15日までは毎日、以下の4・5枚目の写真に写っている授与所の窓口に、神職や巫女、助勤者などが詰めて、御参拝の皆様方の応対をさせて頂きます。

令和2年末の西野神社 参道での作業
令和2年末の西野神社 参道と奉納提灯
令和2年末の西野神社 儀式殿
令和2年末の西野神社 授与所
令和2年末の西野神社 授与所窓口

 

なお、当社に車でお越しになられる方は、以下の記事(西野神社参拝者専用の各駐車場についての紹介記事)を御参照下さい。

http://d.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/20160107

社殿・授与所・社務所等に最も近い第1駐車場は、参拝者の皆様方の安全確保のため、特に参拝者が多くなると推測される日(日曜日と大安の両方が重なる12月27日や、元日から1月5日までの年始5日間など)は関係車両以外の車は出入りを禁止とさせて頂きますので御注意下さい。また、路上駐車は近隣住民の方々の迷惑になりますので、絶対におやめ下さい。

 

ちなみに、北海道神社庁の公式サイト内には、先月中旬頃から「令和3年 お正月情報ページ」という特設ページが開設されており、そのページの中で、今月末(令和2年の年末)から来月初旬(翌3年のお正月)にかけての、北海道内に鎮座する各神社の年末年始に関する情報が公開されております。

https://hokkaidojinjacho.jp/newyear03top/

当社のみならずどの神社でも年末年始は、「そちらの神社って、何時までやっていますか?」「お参りは何時まで出来ますか?」「お守りを買う(受ける)事が出来る時間は何時から何時までですか?」「どんど焼きはいつですか?」といった問い合わせの電話を大変多くお受けしておりますので、各神社に電話をする前に、先ずはこちらの特設ページで御確認戴ければ大変有り難く思います。宜しくお願い申し上げます。

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

年末近くの西野神社 雪景色

今月13日付の記事にアップした当社境内の写真には雪はまだ全く写っておりませんでしたが、その後、札幌にも雪が降り、現在の当社境内は一面が雪景色となっております。平年より少し遅れて、札幌も漸く根雪(春先まで融けない長期積雪)となりました。

以下の写真はいずれも本日の朝撮影した、今日の当社境内の様子です。厳冬期に向かって、これから積雪はどんどん多くなっていきます。
当社へお参りの際は、皆様方も是非暖かい格好をしてお越し下さい。

令和2年12月19日の西野神社境内
令和2年12月19日の西野神社境内
令和2年12月19日の西野神社境内
令和2年12月19日の西野神社境内
令和2年末の西野神社 社務所玄関
令和2年12月19日の西野神社境内
令和2年末の西野神社 手水舎
令和2年12月19日の西野神社境内

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

西野神社の社殿

本年6月7日付の記事では「儀式殿(ぎしきでん)」、本年6月4日付の記事では「神輿殿(みこしでん)」という殿舎をそれぞれ詳しく紹介しましたが、西野神社御祭神への信仰の最大の中心地である「御社殿(ごしゃでん)」については、社殿変遷の歴史について触れた平成20年7月13日付の記事などを除くと、このブログでは今まで特に詳しくは解説しておりませんでした。
そのため、今更ではありますが、今回の記事では西野神社の社殿(前出のように、より丁寧な言い方は「御社殿」ですが、以下「社殿」と略します)について、写真と共に改めて解説させて頂きます。

西野神社の拝殿正面(やや上方から)
西野神社の社殿側面
西野神社の社殿側面(積雪期)

 

まず「社殿」という言葉の意味・範囲についてですが、これは各神社によって異なりますが当社の場合は、「本殿(ほんでん)」「幣殿(へいでん)」「拝殿(はいでん)」という、連なって建っている三殿の総称として用いております。
西野神社の御祭神三柱(豊玉姫命様、鵜草葺不合命様、譽田別命様)がその内部に鎮座されている最も神聖な殿舎が「本殿」、その本殿の手前に位置し神職祝詞を奏上したり幣帛(へいはく)を捧げたり神職もしくは巫女祭祀舞を奉納したりなどする殿舎が「幣殿」、その幣殿の手前に位置し祭典の参列者御祈祷を受けられる方などが胡床(こしょう)という座具に座ったり玉串拝礼をしたりなどする殿舎が「拝殿」です。

これらの三殿は、北海道以外の地域では外から一目見ただけで明らかに別々に建っていると判別出来る構造になっている事が多いですが、北海道の場合は、主に冬期の積雪対策の理由などから、ほぼ一体化して連なって建っていて、外観上は各殿舎が判別しにくくなっている事が少なくありません。
当社の場合もそのような構造になっており、社殿は正面から見ると、手前に建つ拝殿が見えるだけで、その奥に建つ幣殿や本殿は原則としてほぼ見えず、側面から見ると、各殿舎の屋根の高さと、屋根の傾斜の向きなどから三殿の違いが分る程度となっています。

西野神社 社殿の航空写真

 

下の写真は、東西に縦一列に並んで建つ当社の社殿を、側面(南側)から撮った写真で、この写真の中に、具体的にどこがそれぞれの殿舎(本殿・幣殿・拝殿)に当るのかを矢印で記してみました。とりあえず屋根を見れば、その違いが分るようになっています。
ちなみに、幣殿の直ぐ横(この写真では左端)に位置する、外側に窓口のある殿舎は「授与所」です。

西野神社の社殿側面(位置関係説明)

なお、拝殿正面の最も手前(上の写真では右端)にあって、前方に屋根がせり出している部分(平時には天井から鈴緒が垂れていて、床にはお賽銭箱が置かれている、一般参拝者のための拝礼所)は、「拝殿向拝」(はいでんこうはい)と称します。
向拝はあくまでも拝殿の一部ですが、屋外となるため(そのためここでは24時間どなたでも土足のまま拝礼出来ます)、より神様に近くて神聖な拝殿内とは区別されています。

 

以下の写真はいずれも、当社の「拝殿」を前方から撮影した写真です。
厳密には、前述のように拝殿と本殿は明確に区別されるのですが、一般には、この拝殿を含めた西野神社の社殿全体を「本殿」と称する方が多いです。

西野神社の拝殿正面(遠景)
西野神社の拝殿正面(遠景)
西野神社の拝殿正面(奉納提灯)
西野神社の拝殿正面(七五三看板)
西野神社の拝殿正面(ライトアップ)
西野神社の拝殿(冬期)

 

以下の写真は、いずれも「拝殿向拝」です。ちなみに、現在(令和2年12月現在)は疫病対策のため、向拝の鈴緒は撤去しております。

西野神社の拝殿向拝(やや上方から)
西野神社の拝殿向拝(鈴緒3本)
西野神社の拝殿向拝(茅の輪)

 

以下の写真は、いずれも「拝殿」の内部です。御祈祷を受けられる方々は、社務所から繋がっている連絡通路(渡り廊下)を経て、こちらの殿内に昇殿して戴きます。
ちなみに、現在(令和2年12月現在)は疫病対策のため、胡床はこれらの写真のように直接隣接はさせておらず、それぞれ一定の間隔を保った状態で配置しています。

西野神社の拝殿内(全景)
西野神社の拝殿内(本殿側から)
西野神社の拝殿内(本殿側から)
西野神社の拝殿内(側面内壁の木彫)

 

下の写真は、拝殿内から見た「幣帛」と「本殿」、それぞれの正面です。
この写真では、中央の手前側と奥側にそれぞれ階段(神社では単に「階」と記して「きざはし」と読みます)がありますが、具体的には、手前の階段より更に手前側が「拝殿」、手前の階段と奥の階段との間が「幣殿」、奥の階段より更に奥が「本殿」となります。外側から見た各殿舎(本殿・幣殿・拝殿)の屋根の高さや向きの違いも、これら階の位置とそれぞれ対応しています。

西野神社の幣殿内(全景)

 

以下の写真はいずれも、正面もしくは斜め前方から見た「幣殿」と「本殿」です。
拝殿までは一般の方々も昇殿出来ますが(但し、祭典の参列者や来賓、御祈祷を受けられる方などにほぼ限られるため、誰でもというわけではありません)、幣殿には、原則として神職・巫女・伶人など、祭典・神事の奉仕者しか昇殿出来ません。

西野神社の幣殿内(正面)
西野神社の幣殿内と本殿御扉(斜め手前から)
西野神社の幣殿内と本殿御扉(斜め手前から)

幣殿の床に敷かれている(ひざつき)という敷物には、祝詞を奏上する際や玉串を奉りて拝礼する際に斎主が座ります。というか、原則として斎主以外はここには座りません。

 

下の写真は、本殿の御扉(みとびら)と、本殿の大床(おおゆか)です。
神様はこの御扉の奥に鎮まっておられ、本殿内(この御扉を開扉した先)は、更に前後二つの部屋に分かれていて、前室に当る手前側を「外陣」(げじん)、外陣の奥にある御扉を開けた更にその先、本殿内で一番奥の部屋を「内陣」(ないじん)といいます。

西野神社の本殿御扉

大祭や中祭で神饌伝供(でんく)する際などには、私達職員の神職権禰宜達)も外陣までは入る事がありますが、神様が鎮まっておられる、本殿内でも最も神聖な内陣へは、宮司(一社の長である神職)以外は原則としては何人も立ち入る事はありません。

 

下の写真は、側面(北側)から見た「幣殿」と「本殿」の外観です。本殿の屋根の前半分が、幣殿の屋根の上に重なっている構造が視認出来ます。
但し、この写真を撮影した場所は非公開区域(当社関係者以外は立ち入り禁止の区域)であるため、申し訳ありませんが一般の方はこの光景を直接見る事は出来ません。

西野神社の本殿と幣殿(側面 外観)

 

ところで、神社の社殿を本殿・幣殿・拝殿と三殿に区別するのは、あくまでも当社に於ける事例であり、これは全国共通の事例ではありません。
そもそも規模の小さな神社や小祠などでは、本殿一殿しかないのが普通ですし、ある一定以上の規模の神社では、大抵 本殿と拝殿の二殿がありますが、その二殿の間に建つ殿舎は当社のように「幣殿」と称するとは限らず、「祝詞殿」や「舞殿」など別の呼称で呼ばれたり、それら複数の殿舎が同時に隣接して建っている事もあり、また、拝殿の直ぐ前もしくは直ぐ隣に「祈祷殿」や「神楽殿」などが建っている神社も少なくはありません。

広大な境内地を有し何十人もの常勤神職を抱える大規模な神社であっても、日本人全員の総氏神様であり全国の神社が本宗として仰ぐ神宮三重県伊勢市)や、三大八幡のひとつとされる石清水八幡宮京都府八幡市)のように、本殿はあっても拝殿が無かったり、逆に、日本最古の神社のひとつとされ三輪山を神体山とする大神神社奈良県桜井市)や、昔の石上神宮奈良県天理市)のように、拝殿はあっても本殿がない、などの例外的な事例もあります。
ちなみに石上神宮は、神武朝より皇室(大王家)に仕えた古代の有力豪族 物部氏氏神様で、大和朝廷の武器庫でもあったお宮であり、かつては本殿が無い神社として知られていましたが、大正2年に拝殿後方の禁足地に本殿が造営され、現在は他の大多数の神社同様、本殿のあるお宮となっています。

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

年末恒例の「煤払い」が行われました

今日は午前10時半から、当社の神輿会「西野神社神力會」の会員さん達の御奉仕により、12月恒例行事の「煤払い」(すすはらい)が行われました。

煤払いとは、新年を清々しい気持ちで迎えるため煤や埃を払って清める、所謂 “年末の大掃除” の事で、建物の内外を掃いたり拭いたりして綺麗にするのですが、単なる大掃除というわけではなく、一年間の厄を祓い落として歳神様(としがみさま)というお正月の神様をお迎えするための宗教的な習慣・行事でもあります。
江戸時代はこの日(12月13日)に煤払いを行うのが一般的で、当時は熱源として薪を焚いていたため家中に煤が付き、そのため、神様は穢れを嫌う事から歳神様をお迎えするために普段は行なわない天井の煤まで掃除をする必要があり、笹の束や羽根などを先端に取り付けた特製の煤竹で煤払いが行われていました。

すす払い

現在、年末に一般の家庭で行われている大掃除は、新年を迎えるに当たっていつもよりは丁寧に掃除をする、という程度の軽い意味合いで行われているのが実態で、宗教的な意味合いはほとんど失われており、日にちについても特に明確に定められる事なく12月上旬から中旬頃にかけて行われていますが、かつての煤払いはお正月の準備にとりかかる節目の日(正月事始め)とされていて、その日から物忌み(神事を執行するために一定期間心身を清浄にし、宗教的タブーを犯さぬようにする事)が始まっていました。

 

今日当社で行われた煤払いでは、神力會の会員さん達によって拝殿向拝の梁や軒下に溜まった一年分の塵や埃が払い落され、更に、拝殿参集殿社務所などの窓ガラスも全てピカピカに磨かれ、台所トイレもいつも以上に丁寧に清掃されるなど、境内全域で大掛かりな掃除が行われました。

西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(平成30年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)

 

例年は煤払いの後、参集殿に於いて、昼食を兼ねて神力會の忘年会が開かれているのですが、昨今の厳しい社会情勢(コロナ禍)を鑑みて、本年の忘年会は開催中止となりました。
本年は新型コロナウイルスに明け、新型コロナウイルスに暮れようとする、誰にとっても実に大変な年となりましたが、神力會の皆様方、今年一年間、本当にお疲れ様でした!

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

お正月に向けての諸準備を着々と進めております

9月25日付の記事では、神社では既にお正月に向けての諸準備が始まっています、という事を報告致しましたが、あれから2ヶ月以上が経ち、お正月までもう一ヶ月を切っている現在、当然の事ながら年末年始に向けての諸準備は更に本格化しております。

十二支の鏑矢

 

以下の写真には、昨年以前の年末に撮影されたものも含まれておりますが(これらの写真の多くで、神職や巫女がマスクを付けていないのはそのためです)、これらの写真は、お正月に向けての諸々の準備・作業等の様子を写したものです。現在、当社ではこのような感じで、着々と準備を進めております。
ちなみに、疫病対策のため本年は、神職や巫女は常時マスクを付けてこれらの作業を行なっております。御安心下さい。

NHK「ほくほくテレビ」生中継
年末年始の準備風景
お正月に向けての準備作業(新年祈祷授与品の奉製)
年末の諸々作業風景
紙垂折り作業
封筒ラベル貼り作業
年末年始の準備風景
年末年始の準備風景
年末年始の準備風景
ホイールローダーを使っての鉄板吊り下げ運搬
薪割り機
年末の諸々作業風景

 

文責:西野神社権禰宜 田頭