西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

西野神社の境内案内動画が更新されました

西野神社公式サイトのトップページには、動画投稿・共有サイトの YouTube にアップロードされている「西野神社の境内案内動画」が貼付されていますが、この度その動画が、令和元年8月作成の従来版(Ver.3)から、今月作成の最新版(Ver.4)に更新されます。
7月9日現時点では、トップページ掲載の動画はまだ従来版のままですが、YouTube には既に最新版の動画がアップされております。下の動画がその最新版ですので、宜しければ是非御覧下さい。

 

 

この動画を御覧になる事で、西野神社鳥居をくぐって表道を進み社殿へと至る様子や、更に授与所儀式殿今年1月に竣工したばかりの参集殿にも立ち寄る様子を動画上で体感する事が出来ますので、まだ西野神社を訪れた事が無いという方は、是非この動画で西野神社境内の景観や雰囲気などを体感して下さい。



文責:西野神社権禰宜 田頭

令和4年 西野神社秋まつりについて

昨日の午後1時30分から、当社の社務所広間にて、西野神社総代会西野神社萬燈保存会西野神社神力會西野神社敬神婦人会西野神社氏子青年会皐月会西野神社関係5団体による合同会議が開かれ、本年9月の17・18両日に執り行われる「西野神社秋まつり例大祭)」について、諸々の報告や話し合いが行なわれました。

秋まつりについての合同会議

 

例祭行事である「西野神社秋まつり」は、当社にとって年間最大の重儀・行事でありますが、新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染急増により、一昨年(令和2年)と昨年(翌3年)は2年続けて、秋まつりは大幅な規模の縮小を余儀なくされ、実質、神事のみ(宵宮祭例祭)しか斎行出来ませんでした。

本年は秋まつりをどのように開催するか、例年通り(コロナ禍以前)の形で行えるのか、それとも昨年や一昨年のように神事のみの斎行とするのか、慎重に検討を続けてまいりましたが、昨日の合同会議で、今年の秋まつりをどのようにするか、当社の方針が正式に決定致しました。

感染症の拡大状況は依然としてまだ予断を許さない状況ではあるものの、政府から緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などが発出されていた昨年に比べると沈静化の傾向が見られる事や、当社近隣の各神社例祭に於いても各種行事が復活しつつある現状(本年6月の「札幌まつり」でも、鳳輦の渡御や山車の巡行などが3年ぶりに復活しました)なども踏まえ、本年の西野神社秋まつりにつきましては、感染症対策を十分に施した上で、令和元年の秋まつり以来3年ぶりに、秋まつりの行事の大半を行なう事としました。

令和4年 秋まつりの案内

昨日の合同会議で当社として正式に決定した、本年の秋まつりに関する事項 及び 今日までに決まった関連の各種事柄は、具体的には以下の①~⑧の通りです。



① 例年通りの形で行なう行事

例年(コロナ禍以前)秋まつりで行われている各種の神事・行事・催し物等のうち、以下については、本年はほぼ例年通りの形で斎行・開催・実行させて頂く事となりました。昨年や一昨年も斎行した遷霊祭と例祭以外は、いずれも3年ぶりの復活となります。但し、秋まつり当日までに感染症が急増した場合は、これらの行事・催し物等の一部もしくは神事以外の全部が中止になる事も有り得ますので、御了承下さい。

【1日目】
福井ばやし奉納
中学生新人相撲選手権大会
ジャズフェスティバル
宵宮祭
遷霊祭本殿から御神輿への御霊遷し
演芸(歌謡ショー)
露店の出店

【2日目】
例祭
◆ 神輿渡御に合せて各町内で斎行する駐御祭
野菜・果物販売
古武術演武奉納
還御(御神輿から本殿への御霊遷し)
還御祭
◆ 演芸(歌謡ショー)
◆ 露店の出店

露店は、感染症対策のため両日ともテイクアウトのみとし、境内での飲食は御遠慮戴く事となりますので、恐れ入りますが御協力宜しくお願い致します。

秋まつり 露店



② 規模を縮小して行なう行事

例年(コロナ禍以前)秋まつりで行われている各種の神事・行事・催し物等のうち、以下については、本年は例年よりも規模を縮小した上で執り行います。これらも3年ぶりの復活となります。

【1日目】
該当行事無し

【2日目】
神輿渡御(出御する御神輿は1基のみとなり、渡御に要する時間も大幅に短縮されます。詳細については次々項の④を御覧下さい)
泣き相撲(例年、参加する赤ちゃんの定員は150人としていますが、本年の定員はその3分の2の100人とし、規模を縮小します。また、例年であれば取組中の赤ちゃんは、下の写真のように力士に抱っこして貰っていますが、本年は保護者の方に赤ちゃんを抱っこして貰う事とし、更に、赤ちゃん同士が向き合う土俵中央には透明な大きいパーテーションを設置するなど、感染症対策を特に徹底します)

泣き相撲



③ 中止する行事

例年(コロナ禍以前)秋まつりで行われている各種の神事・行事・催し物等のうち、以下については、感染症対策の観点から、もしくは諸般の事情により、残念ながら本年は中止とさせて頂きます。御了承下さい。

【1日目】
該当行事無し

【2日目】
◆ 神輿渡御のうち、稚児行列巡行子供神輿渡御
野点(お茶会)
子供相撲大会
渡御奉仕者(担ぎ神輿奉仕者)の直会
餅まき

ちなみに、西野神社秋まつりに於ける相撲大会は、北海道相撲連盟が主催し中学1・2年生の男子が出場する公式の相撲大会「中学生新人相撲選手権大会」と、幼稚園年中(5歳くらい)から小学6年までの男女児を対象とした「子供相撲大会」と、0歳から2歳までの乳幼児を対象とした「泣き相撲」の3つがあり、本年の秋まつりではこれらのうち「子供相撲大会」の開催が中止されます。



④ 神輿渡御について

感染症対策のため「渡御全体の規模は例年よりも縮小」されますが、おまつりの華ともいえる賑々しい神輿渡御(みこしとぎょ)は、令和元年以来3年ぶりに復活する事となります。

「渡御全体の規模は例年よりも縮小」というのは、具体的には、例年は本神輿(京神輿)担ぎ神輿(江戸神輿)子供神輿の3基の御神輿が出御していましたが、本年は、それらのうち担ぎ神輿1基のみの出御とし、その担ぎ神輿はトラックの荷台に奉安・固定し、所謂「車渡御」を基本とします。
渡御順路の途中、何カ所かで、神力會の会員達がトラックから御神輿を降ろして御神輿を直接担ぐ(練る)を行いますが、基本はあくまでも車渡御となるため、渡御全体の所要時間は大幅に短縮され、例年は夕方の午後4時に宮入りしておりましたが、本年はお昼の12時50分に宮入りをする予定です(宮出しは例年通り午前9時です)。
また、所謂「密」を避ける趣旨から、本年は原則として他会(他神社や他地区の神輿会など)への助勢はお願いせず、御神輿の担ぎ手としては神力會の会員達や関係者だけで奉仕します。

神輿渡御に先立つ修祓

 

神輿渡御の具体的な順路や時間については、下図を御参照下さい。この図はクリックすると拡大表示されますので、是非拡大の上御覧下さい。
順路そのものは例年と大きな違いはないのですが、ほぼ全てが車での移動となるため、前述のように所要時間が大幅に短縮される事になります。

令和4年 神輿渡御順路図



⑤ 秋まつりに関する各種募集について

【泣き相撲の参加者募集】
秋まつり2日目に行なわれる「泣き相撲 」(赤ちゃん相撲)に参加するお子さんを募集します。首がすわっている0歳から、2歳くらいまでの男女児なら、原則としてどのお子さんで応募出来ます。お子さんの参加を御希望される方は、9月5日までに、社務所にある専用申し込み用紙に御記入の上、お申し込み下さい。この件の詳細については後日、別の記事として改めてこのブログにアップします。

【奉納提灯の献灯募集】
秋まつり期間中は、例年通り奉納提灯の献灯が行われます。奉納提灯を新規に奉納して下さる方は、提灯製作費として10,000円(1張分)を、既に奉納されている方は本年分の維持費として3,000円(1張分)を、それぞれお納め下さいますようお願い致します。
当社氏子区域内にお住まいの方につきましては、維持費は、その地区を担当する当社総代が今月もしくは来月受け取りにお伺いした際にお支払い下さい。氏子区域外にお住まいの方につきましては、振込用紙を同封したお支払いの御案内を神社から郵送させて頂きまので、お手数ですがその振込用紙を使って維持費をお納め下さい。

【本年は募集を中止する事項】
稚児行列巡行・子供神輿渡御・子供相撲大会を中止する事に伴い、例年秋まつり前に御案内している秋まつり関係の各種募集のうちこれらの参加者募集は、本年はいずれも中止します。

奉納提灯



⑥ 秋まつり当日の社務等について

御祈祷の受付・執行は、平時は毎日午前9時から午後4時30分までとなっておりますが、秋まつり期間中は、境内各所で各種行事や催しが行なわれたり、時間帯によっては御祈祷執行の場所である社殿が使われる事もあり(18日のお昼頃には還御祭が斎行されます)、また、参拝者駐車場も混雑する事が予想されるため、平時とはやや異なる対応になりそうです。この件についての詳細(具体的に何日の何時から何時まで御祈祷を行えるか)は、後日改めてお知らせ致します

御朱印は、17・18両日とも、平常通り午前9時から午後4時半まで、社務所にて別紙(予め押印・墨書済の紙)を授与する形で対応させて頂きます。

お札・お守り・縁起物等の授与は、両日とも午前9時から午後8時まで、授与所の窓口にて授与させて頂きます。

参集殿は、原則として両日とも使用を御遠慮戴きます(恐らく出入口は施錠する事になると思います)。いつもは参拝者休憩所としてお使い戴いておりますが、秋まつり期間中は使用出来なくなりますので御了承下さい。
但し泣き相撲の時は、その受付もしくは参加者達の控え所として、参集殿の一部を使用する予定です。

社務所窓口 全景(改修後)



⑦ 秋まつりの御寄付について

令和元年まで毎年皆様方にお願い申し上げておりました秋まつりの御寄付につきましては、昨年と一昨年の2年間は厳しい時勢を鑑みてお願いを控えておりましたが、恐れながら本年は、例年通り、当社総代もしくは総代から委託を受けた各町内区域有志の方々がまた氏子区域内各所をお伺いさせて戴く事となりますので、何卒お志をもって御奉賛戴きますよう、宜しくお願い申し上げます。
御奉賛戴きました方々には神札「西野神社神幸神憑之符」をお頒ち致しますので、居室・玄関等に貼られ、御神輿をお迎え下さい。

西野神社秋まつり 大口篤志寄付芳名掲示板



⑧ 秋まつりの関連行事や関連事項について

子供神輿の渡御は中止となるため、例年秋まつり前に行なわれている、子供宮神輿参加者達による御神輿の担ぎ方の練習は中止となります。
但し、④で詳述した通り大人が担ぐ御神輿の渡御はあるため、萬燈保存会によるお囃子の練習は行なわれます。

例年、秋まつり1週間前の日曜日に、西野神社神力會の会員さん達や有志の方々を対象として行なっている「禊祓行事」は、昨年・一昨年に続いて3年連続で斎行を中止します。

毎年、8月1日頃に発行している全8ページの社報「かんながら」は、3年ぶりに発行します。
そのため、「かんながら」を発行しなかった昨年や一昨日は掲載をお願いしなかった、紙面への広告掲載(御協賛)については、本年は皆様方にまたお願いを致します。

舞台仕様にした儀式殿



昨年や一昨年の秋まつりに比べると、本年の秋まつりは例年の形にかなり近づく形にはなりますが、ここまで説明してきた通り、完全に元の秋まつりに復したわけではありません。それでも、この度の秋まつりが微力ながらも地域の活性化に繋がり、皆様方が少しでも元気になられる事を、強く願って已みません。

以下の記事4本は、いずれも令和元年の9月頃にこのブログにアップした、令和元年当時の「西野神社 秋まつり」についての記事です。本来であれば、本年の秋まつりもこれらの記事で述べられている内容と同様の内容になるはずでした。来年(令和5年)こそは、以下の記事で述べられているような本来の盛大な秋まつりになる事でしょう。

▼ 「令和の御代初めてとなる西野神社秋まつり(その1)」
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2019/09/26/000000

▼ 「令和の御代初めてとなる西野神社秋まつり(その2)」
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2019/09/28/000000

▼ 「令和の御代初めてとなる西野神社秋まつり(その3)」
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2019/09/30/000000

▼ 「令和の御代初めてとなる西野神社秋まつり(番外編)」
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2019/10/04/000000



文責:西野神社権禰宜 田頭

西野神社散策マップ

先日、カラーA4版の「西野神社散策MAP」が完成しました。下の画像がそのマップで、この画像はクリックすると拡大表示されますので、是非拡大の上御覧下さい。
あくまでも略図なので、必ずしも現実に忠実な地図ではありませんが、西野神社境内は、概ねこのような感じになっております。

 

西野神社散策マップ

 

このマップは現在、参集殿エントランスホールや、社務所御祈祷控室などにまとめて置いてありますので、必要な方はどうぞお待ち帰り下さい。
ちなみに、御祈祷控室は、原則として御祈祷を受けられる方のみしか入れませんが、参集殿のエントランスホールは、参拝者休憩所 として開放している時間帯(平日は10:00~15:00まで、土日祝日は10:00~16:00まで)は、どなたでも入って戴く事が出来ます。

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

【7月1日限定】 吉祥来福 月詣守(文月守)

当社では、カード型の「吉祥来福 月詣守(きっしょうらいふく つきもうでまもり)」を、毎月1日限定で授与所窓口にて授与しております。
この月詣守は月別に全12種あり、本日授与する月詣守は、7月の別称をそのままお守りの名前とした「文月守」となります。

西野神社 勾玉守と月詣守

 

今日、当社へ朔日詣(ついたちもうで)に来られる方は、朔日詣をされた証として、また、吉祥来福のお守りとして、是非このお守りをお受け下さい。初穂料は、1体600円です。

西野神社 月詣守(文月守)

 

西野神社 月詣守(文月守)

 

上の写真にもはっきりとその名が写っている通り、今月の月詣守は「文月守」という名ではありますが、文月(7月)中常に授与しているお守りではなく、前述のようにあくまでも7月1日だけの限定授与ですので、その旨御了承下さい。
ちなみに、来月1日に授与する月詣守は、8月の別称がそのままお守りの名となった「葉月守」となります。宜しくお願い致します。

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

3年ぶりに一般参列者の方々を迎えて「夏越大祓式」を開式しました

一年の折り返し(本年上半期の最終日)となる6月末日の今日、当社では午後3時から、毎年恒例の神事「夏越大祓式」(なごしおおはらえしき)を執り行いました。

神社本庁発行の「神社祭式同行事作法解説」によると、『大祓(おおはらへ)は、祓物(はらへつもの)を出して、祓戸(はらへど)の神の神威により、罪穢を解除(げじょ)する儀』との事で、随分と難解な言い方をされていますが、分かりやすく言い換えると、『大祓(おおはらえ)は、氏子・崇敬者の皆様方が、この半年間に知らず知らずのうちに犯してしまった諸々の罪・穢れ等を、人形(ひとがた)・撫物(なでもの)・雛形(ひながた)などのうちいずれかの形代(かたしろ)に移して祓い清め、次の半年間の無病息災を願う神事』です。
当社では毎年2回、6月末日と12月末日に斎行しており、6月末日の大祓は「夏越(なごし)の大祓」もしくは「水無月(みなづき)の大祓」と言い、12月末日の大祓は「師走(しわす)の大祓」と言います。

 

大祓や茅の輪(ちのわ)の概要などが記されている下の画像は、神道青年全国協議会の事業品として作られた、社頭配布用リーフレットです。この画像はクリックすると拡大表示されますので、是非拡大の上御覧下さい。
ちなみに、このリーフレットに描かれている「スサノオ蘇民将来のおはなし」と題されている四コママンガは、当社権禰宜である越川画伯が作画したものです。

大祓神事における社頭配布用リーフレット

 

当社に於いては、年に2回あるその大祓のうち、6月(夏越)の大祓式は、例年、屋外(拝殿向拝前)にて、多くの方々に御参列して戴いた上で斎行しておりますが、昨年と一昨年については、当時の厳しい社会状況(感染症の世界的・全国的な急増)を鑑みて、所謂「密」を避ける趣旨から神職のみにて執り行いました
しかし本年については、今月3日付の記事今月25日付の記事でも御案内した通り、再拡大の懸念は消えておらず依然としてまだ予断を許さない状況ではあるものの感染症が現時点では一応収束しつつある現状も踏まえ、令和元年斎行の夏越の大祓以来3年ぶりに、本来の形(皆様方にも御参列戴ける形)で斎行させて頂きました。



以下の写真10枚はいずれも、本日執り行われたその大祓式の様子です。斎主以下祭員3人と典儀1人の計4人にて、例年通り粛々と御奉仕させて頂きました。

参列者数は、コロナ禍前であった3年前の夏越大祓式に比べるとやはりかなり少なかったですが、それでも、まだ感染症が完全には終息していないこの状況下にしては、むしろ沢山の方々が来て下さったと思います。

令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式
令和4年6月 西野神社 大祓式

ちなみに、式中の次第「祝詞奏上」では、斎主が「今日参列された皆様方や、事前に人形(ひとがた)を納められた方々の、この半年間の諸々の罪穢れが祓い清められますように。そして、明日から始まる今年の残り半年間も、神様の御加護を戴いて事故や災い等に遭う事なく日々平穏に過ごす事が出来ますように」という趣旨の祝詞を、神様の鎮まっておられる本殿に向かって奏上しましたが、その祝詞奏上よりも前にある次第「大祓詞を宣る」では、大祓詞を、神様が人の口を使って人に対して述べられる「宣読」(宣る、宣う)という形を採っているため(つまり神様への「奏上」ではないのです)、宮司は本殿ではなく参列者と対面しました。
上に貼付の写真の中で、宮司が参列者に背を向けて本殿に対して祝詞を広げている場面があったり(通常の祭典に於いてはこれが本来の形です)、逆に、宮司が本殿に背を向けて参列者に対して祭詞を広げている場面があったりするのは(これはほぼ大祓式でしか見られない光景かなと思います)、そのためです。



以下の動画2本は、平成26年(8年前)と令和3年(昨年)の、それぞれの夏越大祓式での「茅の輪くぐり」の様子です。今回の大祓式では動画は撮影しておりませんので、参考動画(イメージ映像)としてここに貼付します。
但し、2本目の動画は、感染症対策のため神職のみの奉仕(参列者無し)で行なっているため、今日の茅の輪くぐりとは少し雰囲気が違うかもしれません。1本目の動画のように、今回は神職と参列者が一緒に茅の輪をくぐりました。



ところで、かなり細かい話になるのですが(多分、大多数の人達にとってはどうでも良い事だと思いますが)、神社祭祀に於ける大祓式の位置付けについても、ここで少し解説させて頂きます。

神社祭祀は、神社本庁が昭和27年に定めた「神社祭祀規程」(昭和27年2月2日規程第11号)に於いては「大祭式」「中祭式」「小祭式」「諸式」の4種に区分され、大祓や遥拝は、それらのうち諸式に分類されていましたが、その後、大祓や遥拝はどちらも「その性質上、祭祀といふべきものではない」と解釈されるようになった事などから、昭和46年に改正された同規程では、神社祭祀は「大祭」「中祭」「小祭」の3種のみとされ、それら3種のいずれにも該当しない、改正前の諸式に分類されていた大祓と遥拝は、現在は、神社祭祀規程とは異なる「神社に於て行ふ恒例式」(昭和46年6月15日規程第8号)に於いて、祭典ではなく恒例式として別に定められています。

そして、その規程「神社に於て行ふ恒例式」が平成18年に改訂された際、その改訂に併せて、今まで同規定で定めてた遙拝と大祓の式次第は同規定から分離・独立する形で、別規程「遙拝及び大祓次第」(平成18年10月13日規程第5号)として新たに制定されました。
当社で本日執り行った大祓式の次第は、その規程「遙拝及び大祓次第」で示されている次第に忠実に則ったものではなく、慣例(所謂一社の故実)により、次第中に宮司一拝、祝詞奏上、玉串拝礼などがあり、そのため当社の大祓式は、「大祓式」という名称を用いつつも実態としては「大祓祭」とでも呼ぶべき内容となっています。

神社によっては、「大祓祭」「夏越祭」「大夏越祭」「夏越祈願祭」「夏越形代流祭」「除疫祭」「家内安全祈願祭」などの祭典名を用いて、名称・内容共に、最初から「式」ではなく「祭」として執り行っている所もあるようです。
他にも、「茅の輪神事」「茅の輪くぐり神事」「輪くぐり神事」などの名称を用いている神社もあり、その名称・内容等は、実は神社によってかなり異なっているようです。

下の動画は、YouTube に於ける北海道神社庁の公式アカウントで公開されている、北海道神宮末社「頓宮」の境内で過去に執り行われた夏越の大祓式の様子です。参考までにここに貼付させて頂きます。

 

 

今日の大祓式の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の令和4年6月「夏越大祓式」のページ(下記URL)にも多数掲載させて頂きましたので、宜しければこちらも是非御覧下さい。
https://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/R040630%20%E5%A4%8F%E8%B6%8A%E5%A4%A7%E7%A5%93/?sort=old

 

以下のページは、昨年の6月にこのブログにアップした記事ですが、夏越の大祓に合わせて札幌市内各神社の境内に設営された「茅の輪」の写真です。茅の輪の大きさや形状などは神社によってかなり差異があり、個人的にはそれも興味深いです。
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2021/06/29/000000

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

境内各所で見られる清浄な水面

当社境内には、自然の河川や池沼などはありませんが、人工的に設営・設置された水溜まりはいくつかあります。今回の記事では、それら(人工的に設けられた池や水鉢など)を紹介致します。

ちなみに、西野神社の御祭神である豊玉姫命トヨタマヒメノミコト)様は、記紀神話によると元々は海神の宮殿に住んでおられた女神様であり、そのため、海の神、水の神とされ、俗説では龍神様の一種とも云われ、水と非常に深い関わりのある神様でもあります。

 

以下の写真3枚は、4月21日付の記事先月27日付の記事などで紹介させて頂いた、参集殿直ぐ隣(南側)に設営されている池です。現在は金魚が泳いでいます。

令和4年5月 西野神社参集殿隣の庭園
令和4年5月 西野神社参集殿隣の庭園
令和4年5月 西野神社参集殿隣の庭園

 

以下の写真4枚は、参拝者の皆様方に御自身の手や口などを濯いで清めて戴くための施設「手水舎」の水鉢(水盤)です。季節によっては、ここに花々や葉などが浮かべられます。

西野神社 手水舎の水鉢
西野神社 手水舎の水鉢
西野神社 手水舎の水鉢
西野神社 手水舎の水鉢

 

以下の写真3枚は、社務所玄関外の脇に置かれている、円形状の石の水鉢です。水中には飾り物の鯉(置物であり生体ではありません)が置かれています。

西野神社 社務所玄関前の水鉢
西野神社 社務所玄関前の水鉢
西野神社 社務所玄関前の水鉢

 

以下の写真3枚は、水みくじの授与期間(夏季と秋季)にのみ、授与所前(窓口に向かって右奥側)に置かれる、水みくじ用の水瓶です。
水みくじの箱の中から引いた水みくじを、この水瓶に満たされている清浄な水に浸けると、文字が浮かび上がってきます。

西野神社 授与所前の水鉢
西野神社 授与所前の水鉢

 

下の写真は、社務所裏の中庭に設けられた日本庭園の池です。枯山水の庭園であるため通常は水は無く、年に1回有るか無いかの非常に激しい豪雨の時にのみ出現する、幻の池です。

西野神社 中庭

 

文責:西野神社権禰宜 田頭