西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

六曜

普通、結婚式を仏滅の日に行う人はあまりいませんし(たまにいますが)、葬儀を友引の日に行うという人も、あまりいません。全くいないわけではありませんが、少なくとも、あえて積極的に友引の日を選んで葬儀を行うという人は、現実には極めて稀です。結納や結婚式、地鎮祭上棟祭竣工祭など、お目出度い儀式やイベントはやはり大安に行う人が多いですし、移転、開店、新規事業の開始など新しいことを始めるときも、やはり仏滅は避ける人が多いのが現実です。

このように私たちは、明確な科学的根拠があるわけではないにも関わらず、ひとつの常識として、大安は吉の日で、仏滅は凶の日、そして友引は決して葬儀を行ってはいけない日、と認識し、信仰心のあるなしに関係なく無意識のうちに六曜の意味や解釈を信じています。あるいは、「ただの迷信」として六曜をほとんど信じていない人であっても、社会の慣習として、その解釈にはやはりほとんどの人が従います。六曜を否定的に考える人であっても、あえて友引に葬儀をしようとする人は多分いないはずです。

では、それほど我々の生活に広く深く定着している六曜とは何なのか、ということを、今回は少し記させていただきます。ちなみに六曜(もしくは六曜星)とは、「先勝」、「友引」、「先負」、「仏滅」、「大安」、「赤口」の6種をいい、暦法の一種で、六輝(ろっき)ということもあります。

六曜の詳しい起源は不明ですが、中国の六行説から出たものではないかと云われており、日本へは、鎌倉時代末期から室町時代にかけて中国から伝来したようです。しかし、日本において六曜が本格的に使われ始めたのは江戸時代末期になってからで、それまでは、六曜は一般的な暦ではありませんでした。六曜は、明治6年に太陽暦が採用されて現在の七曜(月火水木金土日)に改暦されてから、吉凶付けがされるようになりました。

そして、戦後になってからは国民の生活に広く普及し、吉凶の判断の暦法として盛んに使われるようになりました。つまり、六曜が広く普及したのは意外と新しいのです。現在は、六曜は運勢暦だけではなく普通のカレンダーや手帳などにも大抵記載されており、私たちの生活には完全に定着し、冠婚葬祭など様々な儀式と結びついて使われています。

六曜の順番は、旧暦の毎月1日だけは固定されますが、それ以外の日は原則として、先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口の順で繰り返されていきます。以下に、各六曜について簡単にその概要を記しますので、冠婚葬祭や、何かイベント等を行う場合は参考にしていただければ幸いです。

【先勝】

「先んずれば即ち勝つ」の意味で、かつては「速喜」、「即吉」などと書かれていました。「早ければ吉、急げば幸運が舞い込んでくる」、「急ぐことよし、訴訟事よし」とも云われており、要は万事に急ぐことが良いとされる日です。しかし、午前中は吉ですが午後は凶といわれています。「せんしょう」、「さきがち」、「せんかち」などと読まれます。

【友引】

現在は「凶事に友を引く」という意味になっていますが、かつては、「勝負なき日と知るべし」という意味で、勝負事で何事も引分けになる日とされており、現在のように「友を引く」という意味はありませんでした。陰陽道には、災いが友に及ぶとされる「友引日」という日があるのですが、これが六曜の友引と混同されて現在の解釈になったと考えられています。朝と晩が吉ですが、正午は凶と云われています。この日に葬儀を行うと、友が死人の道連れにされる恐れがあるという迷信があり、友引の日は、葬儀場や火葬場は休業となります。「ともびき」という読み方が一般的ですが、「ゆういん」と読むこともあるそうです。

【先負】

先勝の逆で「先んずれば即ち負ける」という意味ですが、かつては「小吉」、「周吉」と書かれ吉日とされており、字面に連られて現在のような解釈がされるようになったと考えられています。万事に控え目で平静であることが良いとされ、公事や公用、勝負事や急用などは避けるべきとされます。午前中は凶で、午後は吉と云われています。「控え目にして、相手の仕掛けてくるのを待つのが良い」、「先へいって良くないということから、お見合いも避けたほうがいい」などとも云われています。「さきまけ」、「せんまけ」、「せんぷ」などと読まれます。

【仏滅】

「仏も滅するような大凶日」の意味ですが、元々は「空亡」、「虚亡」といい、これを全てが虚しいと解釈して「物滅」と呼ぶようになり、これに「仏」の字が当てられて「仏滅」となったと考えられており、釈迦の命日とは何の関係もありません。釈迦の亡くなったとされる2月15日は旧暦では必ず仏滅になりますが、これは偶然そうなっただけです。「祝事・法事など万事に凶で、何事もうまくいかない大悪日」、「この日は婚礼などの祝儀を忌む」、「移転・開店も忌み禁じる」、「この日病めば長引く」などとも云われており、この日は六曜の中で最も凶の日とされます。ただし、婚礼などの祝儀は忌みますが、お葬式は仏滅でも行います。他の六曜は読み方が複数ありますが、仏滅だけは、「ぶつめつ」という一つの読み方しかありません。

【大安】

「大いに安し」の意味で、六曜の中で最も吉の日とされる日です。「何事においても吉」、「成功しないことはない日」とされ、特に婚礼は大安の日に行われることが多いです。すべてに吉で、結婚、移転、建築、開店、旅行、新規事業の開始などをはじめ、諸々のことに吉とされる日です。「たいあん」が一般的な読みですが、「だいあん」とも読みます。

赤口

陰陽道の「赤目日」という凶日に由来し、六曜の長い歴史の中では唯一、文字も意味も変化しなかった六曜です。赤口神が衆生を悩ますため何事をするにも悪い凶の日とされますが、午の刻(午前11時〜午後1時頃まで)のみは吉とされます。「祝い事には大凶」、「火の元に気をつけよ」、「赤が血を連想させるところから、大工、板前など刃物を持つ人たちは特に要注意の日」などとも云われています。「しゃっこう」、「じゃっこう」、「じゃっく」、「せきぐち」などと読みます。

(田頭)