西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

夏越大祓の「茅の輪」を設置しました

例年通り今月30日は、この半年間(1〜6月までの今年上半期)に個々人が知らず知らずのうちに犯した様々な罪・穢れを祓い清め、併せて、残り半年間(7〜12月までの今年下半期)の無病息災を祈願する「夏越の大祓」の神事が執り行われます。

その神事で使われる、当社拝殿の向拝に舗設する「茅の輪(ちのわ)」を作るため、今日は午前中、私と門権禰宜の2人で、当社氏子区域内某所にある山裾へ茅(かや)を刈り取りに行ってきました。そして、神社に戻ってから、刈り取って車に積んできたその茅で大きな茅の輪を作成し、完成した茅の輪を拝殿向拝に取り付けました。以下に、その作業の様子を、写真で順に紹介させて頂きます。
ちなみに、SNSでの同業者(全国各地の神職)の皆様方の投稿を拝見すると、茅の輪は、総代さん達が作ったり、氏子青年会の会員さん達が作ったり、神輿会の会員さん達が作ったり、氏子の鳶職の方々が作るなど、それぞれの神社によって作る人は異なっておりますが、当社の場合は、毎年私達神職が作成しております。


まず、山裾で、茅の輪に適していると思われる、特に形の良さそうな立派な茅を選びながら、鎌で素早く次々と刈り取っていきます。

平成29年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業


刈り取った茅を車に積み込む前に、その場で茅を梳いて整え、それから茅を大凡の長さ毎に分けていきます。神社に戻ったら直ぐに茅の輪の作成に取り掛かれるようにするための準備作業です。

平成29年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業


刈り取った茅は全て車に積んで神社に運びます。当社で作成・舗設する茅の輪には、少なくともこれだけの量の茅が必要になります。

平成29年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業


例年通り、今年も神楽殿地下の車庫で、茅の輪を作成しました。直径約185cmのドーナツ型の輪の芯棒を、大量の茅で覆って縛ります。

平成29年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業

平成29年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業


完成した茅の輪が、拝殿向拝に取り付けられました。人がくぐる事の出来る大きさの茅の輪を舗設する場合、大抵の神社では参道などに茅の輪を設置しますが、当社の場合は、ここが茅の輪の定位置となっています。

平成29年6月 西野神社の社殿と茅の輪


この茅の輪は、夏越の大祓式(30日の午後3時から斎行)を行う今月末日までここに設置しておりますので、大祓式に参列出来ない方は、事前に茅の輪をくぐりにお越し下さい。なお、茅の輪の由来については、平成19年6月27日付の記事を御参照下さい。

平成29年6月 西野神社の社殿と茅の輪


茅の輪のくぐり方を説明した看板も取り付けられました。もし可能であるなら、この看板に記されているとなえ言葉(和歌)を唱えながら茅の輪をくぐって下さい。
具体的には、「水無月の 夏越の祓ひ する人は 千歳の命 延ぶといふなり」という和歌を唱えて茅輪を正面からくぐって左へ廻り、再び正面に至り、次に「思ふ事 みなつきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓ひつるかな」という和歌を唱えて輪をくぐって右へ廻り、再々度正面に至り、最後に「蘇民将来 蘇民将来」と唱えて輪をくぐり左へ廻ります。

夏越大祓「となえ言葉」の看板


(田頭)

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