西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

平成最後の西野神社秋まつり(中編)

平成最後の西野神社秋まつり(中編) 表紙

先月の15~16日にかけて2日間に亘って行われた、本年の「西野神社秋まつり」については、1本の記事にまとめてしまうと相当長くなるであろう事から、「前編」「中編」「後編」の3本の記事に分けてこのブログにアップする事とし、今回の記事「中編」は、秋まつり1日目の日程とその内容をまとめた前回の記事「前編」の続きに当たる内容となります。

具体的には、今回の記事「中編」では、秋まつり2日目の、主に午前中の日程や様子について(但し、一部午後も含まれます)、写真や動画と共に大まかに報告させて頂きます。なお、秋まつり2日目の午後の様子について(今回の記事の続き)は、次回の記事となる「後編」で報告させて頂きます。

秋まつりの2日目は、当社にとっては年に一度の例祭(その神社にとって最も由緒のある日に行なわれる大祭の事で、他の諸祭事とは区別された特別な祭事)の日であり、私達西野神社の神職にとっては、年間で最も参拝者数が多く家内安全の御祈祷などが集中する元日や、特に厄祓いの御祈祷が集中し午後からは豆撒きも行われる2月の節分の日などと共に、この日は一年を通して最も忙しい日のひとつと言えます。

ちなみに、当社の例祭日は、十数年前までは曜日に関係無く常に「9月15日」でしたが、現在は、毎年「“敬老の日”の前の日曜日」に例祭を執り行うのを通例としており、その通例に従って今年の場合は9月16日が例祭日となりました。
当社の秋まつりは、例祭日が秋まつりの2日目となるように必ず設定されるため、つまり、十数年前までは秋まつりは常に「9月14・15両日」だったのですが、現在は、例祭日の変動に伴って秋まつりの期日は年毎に変わっております。

 

平成30年 西野神社 秋まつり日程(2日目)



西野神社例祭

午前7時50分から、社殿にて「平成三十年 西野神社例祭」が大祭式にて執り行われ、宮司以下私達神職衣冠(正服)を、総代長と、猿田彦命恵比須様大黒様の各奉仕者は狩衣を、本神輿に供奉する総代さん達は格衣を、それ以外の総代さん達は背広を、本神輿に供奉する各町内地区代表の方々は 裃(かみしも)を、来賓や各崇敬会代表の方々は背広もしくはそれに準じた服装をそれぞれ着装した上で、奉仕もしくは参列し、以下の次第に則って粛々と斎行されました。
号鼓 → 開式の辞 → 修祓 → 宮司一拝 → 開扉(巻簾) → 献饌 → 祝詞奏上 → 国歌斉唱 → 斎主以下祭員玉串拝礼 → 参列者玉串拝礼 → 撤饌(略式) →閉扉(垂簾) → 宮司一拝 → 閉式の辞 → 号鼓

当社の例祭は、前日夜に斎行される宵宮祭と比較すると、式次第からは献幣が無くなり(神社本庁幣帛や総代幣帛は、前夜の宵宮祭から大前に上がったままです)、神楽奉納巫女装束を著けた稚児2人により奉納される舞)も無くなるため、時間的には宵宮祭より例祭のほうが少し短くなるのですが、神事の重さとしては当然、「中祭」の宵宮祭よりも「大祭」である例祭のほうが上位となります。
秋まつりの2日目は、1日目に比べると執り行われる神事・行事等の数は増えるのですが、2日目に行われるそれらいくつもの神事・行事は、毎年常にこの例祭からスタートしており、つまりこの例祭は、当社にとっては、秋まつり2日目の開始を告げる神事であると共に、秋まつり全2日間の中では、最も重要な神事でもあるのです。
ちなみに、本年の例祭にも、例年同様、現職の衆議院議員・北海道議会議員・札幌市議会議員の先生方が、来賓として参列して下さいました。

西野神社例祭
西野神社例祭
西野神社例祭
西野神社例祭

戦前は、神社の例祭には、官国幣社以下村社に至るまで、勅使または幣帛供進使が参向し幣帛が奉られていましたが、戦後、神社に対しての国からの奉幣の制度は全廃されました。しかし、特に皇室との関わりが深い一部の神社の例祭には今も皇室から勅使が差遣されており、また、国からの幣帛供進制度は神社本庁がその主旨と伝統を継承し現在は神社本庁が、本庁包括下にある全国の神社(勿論当社も含まれます)の例祭に献幣使を参向させ、本庁幣(神社本庁幣帛)が奉られています。
当社の場合、年間行事の中で本庁幣が奉られるのは、原則として、この秋まつり(1日目の宵宮祭と2日目の例祭)だけです。

 

ちなみに、これも例年通りですが、例祭を終えた直後には拝殿向拝で、関係者の記念写真も撮影されました。以下の写真2枚はその時に撮影された集合写真です。

西野神社 秋まつりのお稚児さん
西野神社例祭直後の記念写真

 

本年の例祭の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」(以下のページ)にも多数掲載しておりますので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/300916b.htm



◆ 御神輿の宮出し

当社が所有する3基の御神輿のうち、子供神輿だけは、午後3時から境外にある昭和会館より発輿しますが、本神輿(京神輿)と担ぎ神輿(江戸神輿)の2基については、例年通り午前9時に当社より発輿致しました。

発輿(宮出し)に先立ち午前8時45分頃には、神職が、担ぎ神輿と同神輿に供奉する担ぎ手の皆さん方を拝殿前でお祓いし、その直ぐ後、大坊総代長西野神社神力會の前鼻会長が担ぎ手の皆様方に一言挨拶をされ、そして定刻通り午前9時頃、宮出しとなりました。

神輿渡御に先立つ修祓
総代長挨拶
神力會会長挨拶
発輿
発輿

ちなみに、本神輿には毎年常に宮司が供奉しますが、担ぎ神輿には、当社の権禰宜3人(私、越川権禰宜、門権禰宜)のうちの一人が年毎に交替で供奉する事となっており、今年は門県禰宜が供奉致しました。

 

下の動画は、この日の宮出しの様子を映したものです。例年通り、本年も大変勇壮で活気のある宮出しとなりました。



◆ 本神輿を中心とした神幸行列

本神輿(トラックの荷台に固定された京神輿)を中心とした神幸行列は、午前9時から午後4時頃まで、萬燈保存会の方々の方々が奏でる祭囃子と共に当社氏子区域を神幸致しました。
この神幸行列は、西野神社を出御してから平和第二会館に至るまでの区間と、昭和会館前を出御してから西野神社に還御するまでの区間は「徒歩による隊列」となり、それ以外の区間では、「車両を中心とした隊列」になりました。

下の図は、「徒歩による隊列」の形態図です。この図はクリックすると拡大表示されますので、是非拡大表示させて御覧になって下さい。

平成30年 神輿渡御 行列図(徒歩)

下の図は、「車両を中心とした隊列」の形態図です。小さくて見辛いとは思いますが、この図もクリックすると拡大表示されますので、是非拡大表示させて御覧になって下さい。

平成30年 神輿渡御 車両隊列形態図(本隊)

 

そして、西野福祉会館でのお昼休憩の後(午後2時15分から)は、この「本神輿を中心とした神幸行列」に担ぎ神輿の隊列も合流し、更に午後3時からは子供神輿の隊列も合流し、渡御の最後の1時間(午後3時から4時にかけて)は3基の御神輿が一隊となり、全員徒歩による神幸行列となって神社へ還りました。

神幸行列本隊
神幸行列本隊
神幸行列本隊
神幸行列本隊
神幸行列本隊

 

本神輿を中心とした神幸行列の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」(以下のページ)にも多数掲載しておりますので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/300916g.htm



◆ 担ぎ神輿の渡御(午前)

担ぎ神輿(江戸神輿)は、何度かの神事休憩を挟みながら、午前9時から午後4時まで、当社氏子区域を神幸致しました。当社の神輿会「神力會」の他、札幌の市内・近郊を始め道内各地から各神輿会の方々が助勢・遠征に来て下さり、賑々しく勇壮に神輿渡御が行われました。
この項では、午前9時から午後4時まで7時間(但し休憩時間等も含む)にも及んだ担ぎ神輿の渡御のうち、午前中の様子を写した写真や、動画をアップさせて頂きます。

なお、この担ぎ神輿の隊列は、前項でも述べたようにお昼休憩の後は、本神輿を中心とした神幸行列と合流して一緒に神社へ還るのですが、午前中は、途中で何回か合流する事はあるものの多くの区間では本神輿とは別ルートで渡御致しました。

担ぎ神輿の渡御
担ぎ神輿の渡御
担ぎ神輿の渡御
担ぎ神輿の渡御
担ぎ神輿の渡御

ちなみに、上の各写真では小さくて分かり辛いと思いますが、本年は担ぎ神輿に、北海道神社庁一区教化委員会から同区管内の各神社に頒布された「奉祝記念綬」が飾り付けられました。
御神輿正面の向かって左側には「奉祝 天皇陛下御即位三十年」(裏面は「奉祝 聖壽無窮 國土安穏」)、向かって右側には「北海道百五十年」(裏面は「國安かれ 民安かれ」)と、それぞれ紫地に白字で記された記念綬が垂らされました。北海道百五十年というのは、本年が北海道の開道(太政官布告による、蝦夷地から北海道への改称)から丁度150年目である事に因ります。

 

下の動画は、昨年の担ぎ神輿渡御で撮影された動画です。本年の神輿渡御では動画は撮影していないので、本年の神輿渡御のイメージ映像として、代わりにこの動画を貼付します。 “お祭りの華” ともいえる神輿渡御は今年もこのような感じで、大変威勢よく行われ、大いに盛り上がりました。

 

午前9時の宮出しから午後4時の宮入りまで、渡御の間ずっとトラックの荷台に固定されている「本神輿」と違い、「担ぎ神輿」は、渡御順路の多くの区間で、担ぎ手の皆さん方に直接担がれるか、もしくは専用の台車に載せた上で担ぎ手の皆さん方に人力で牽引されましたが、長距離移動を伴う一部の区間では、下の写真のようにトラックの荷台に載せた形での渡御も行われました。
ちなみに、その際は、担ぎ手の皆さん方には当社で用意した専用の大型バスに乗って戴き、担ぎ神輿がトラックで移動する時は担ぎ手の皆さん方にもバスで移動して戴きました。

担ぎ神輿の渡御

 

下の写真は、主に担ぎ神輿に供奉しながらこの日当社氏子区域内の各所をまわって下さったお獅子所役です。お獅子所役を奉仕して下さったこの方は他所の神社の神輿会の会員さんで、何年も前から毎年西野神社の秋まつりでこの所役を奉仕して下さっています。

お獅子

 

本年の担ぎ神輿の渡御の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」(以下のページ)にも多数掲載しておりますので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/300916h.htm

 

以下のページには、当社から他会(神力會以外の、道内各地域・各神社の神輿会)宛てに、秋まつり前に郵送させて頂いた、本年の神輿渡御の案内が掲載されています。宜しければ、こちらも “関連記事” として御参照下さい。
https://blog.goo.ne.jp/nishino-mikoshi/e/c2d360723eb073a2d9332b537cc1e8da



野点(お茶会)

本神輿や担ぎ神輿が発輿した後、午前10時から午後3時までは、神輿殿前の石畳にて、「西野神社氏子青年会 皐月会」の会員さん達によるお点前で、野点(のだて)が行われました。

一昨年8月21日付の記事で述べたように、この野点は、当社にとっては一昨年の秋まつりから始まった、今年でまだ3回目を迎えたばかりの新しい行事ですが、昨年同様多くの方々が立ち寄りって下さり、皆様方に抹茶の味覚を堪能しながら野点の雰囲気を楽しんで戴きました。
ちなみに、前回と前々回の秋まつりでの野点は、皐月会と北海道札幌西陵高等学校 茶華道部との合同で行っておりましたが、諸般の事情により、本年の秋まつりからは皐月会による単独開催となりました。

西野神社秋まつり 野点
西野神社秋まつり 野点
西野神社秋まつり 野点
西野神社秋まつり 野点

 

この日の野点(お茶会)の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」(以下のページ)にも多数掲載しておりますので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/300916c.htm



◆ 野菜・果物販売

午前10時からは、授与所の直ぐ隣(三が日みくじ所が仮設される場所)で、神社近隣の皆様方へ日頃の感謝の思いを込めて、西野神社総代会により、安価での野菜・果物の販売が行われました。例年同様、西野神社敬神婦人会の会員さん達もお手伝いして下さいました。

秋まつりでの野菜・果物販売
秋まつりでの野菜・果物販売
秋まつりでの野菜・果物販売



◆ 泣き相撲(赤ちゃん相撲)

午前10時頃から正午頃までは、昨年の秋まつりから始まり当社にとっては今回が2回目の開催となる奉納行事「泣き相撲」(赤ちゃん相撲)が、「西野神社氏子青年会 皐月会」の進行により境内の土俵で執り行われました。

泣き相撲とは、赤ちゃん(首が据わっている0歳から2歳くらいまでの男女児)同士を土俵上で対面(にらめっこ)させてその泣き声を競い合う、「泣く子は育つ」のことわざに因んだ行事で、赤ちゃんの元気な泣き声を神様に聞いて戴く事でその赤ちゃんの健やかな成長を願い、赤ちゃんへの神様の一層の御加護を願う、という意味もあります。
泣き相撲の勝敗は、先に泣いた赤ちゃんが勝ち、というルールを採っている所と、逆に、先に泣いた赤ちゃんが負け、というルールを採っている所があり、勝敗のルールは各地によって異なるのですが、当社で行う泣き相撲では、先に泣いた赤ちゃんが勝ちさせて頂いております。ちなみに、同時に泣き出した場合や時間内にどちらも泣かなかった場合は、引き分けとなります。

泣き相撲
泣き相撲
泣き相撲
泣き相撲
泣き相撲

 

以下の動画2本はいずれも、昨年の泣き相撲で撮影された動画です。本年の泣き相撲では動画は撮影されていないので、本年の泣き相撲のイメージ映像として、代わりにこれらの動画を貼付します。本年も、泣き相撲が行われている間、赤ちゃんの御家族や見学されている方々からは常に笑いが絶えず、お陰様で大盛況のうちに無事泣き相撲を終える事が出来ました。

 

本年の泣き相撲(赤ちゃん相撲)の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」(以下のページ)にも多数掲載しておりますので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/300916d.htm



◆ 授与品の頒布

当社の授与所は、三が日を除くと普段は毎日午後5時で窓口を閉めておりますが、秋まつりの両日については、午前9時から午後8時まで窓口を開けており、それと同じ時間帯、臨時に「みくじ所」も開設します(三が日に於けるみくじ所とは違って、テントのみくじ所となりますが)。
本年の秋まつりでも、多くの方々が授与所窓口でお守りを受けたり、みくじ所でおみくじを引くなどされていました。

授与所とみくじ所
みくじ所



なお、この日(秋まつり2日目)の境内の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」(以下のページ)にも多数掲載しておりますので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/300916a.htm

 

下の動画は、この日(秋まつり2日目)の当社境内の様子を撮影したものです。宜しければ、こちらの動画も是非御覧下さい。



(田頭)
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