西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

大吉

大吉

北海道環境防災研究所が発行している「北のプロジェクト」という雑誌(季刊誌)の2005年第5号に、昨年まで当社で飼っていた犬、大吉(写真参照)の記事が掲載されています。

先月18日のこの社務日誌にも記しましたが、宮司さん夫婦が住んでいる当社境内の職舎では、犬を飼っております。現在飼っている犬は「すず」という名前の雌のキャバリア(4ヶ月)ですが、このすずが当社にやって来る前は、「大吉」という名の雄のシェットランドシープドッグを飼っていました。大吉は、昨年、14歳という長寿を全うしこの世を去りましたが、今回「北のプロジェクト」に掲載されたのはその大吉で、数年前、心肺停止状態に陥り一度死にかけたときのエピソードなどが掲載されました。

「やっぱりワンコだべさ!!西野神社の大吉君」というタイトルで、2ページに渡って掲載されたその記事の一部を、以下に抜粋します。

『いやはや、何ともめでたい、立派な名前の持ち主は、札幌市西区平和の、明治開拓史以来120年の歴史を持つ西野神社の大吉君。シェットランドシープドッグ種牡14歳で、その立派な名前の通りなかなかの強運の持ち主、それでいて温厚な性格と、そして何よりも男前だということである。14年前、大吉君ははるばる大阪から空路、札幌にやって来た。生粋の浪花っ子・関西人…いや関西犬らしい人懐っこさからか、参拝に訪れる人々や近所の人達の人気者である。

よく食べてよく寝る大吉君は、子犬の時から健康で、病気とは全く疎遠のワンコなのだが、そんな彼にも死の影は突然やって来るものである。数年前のある日、突然大吉君を襲った激しい痙攣、さらに全身が硬直し、もはや心肺停止の最悪の状態。たまたま異変にいち早く気付いた大吉君のご主人様である宮司さん、とっさの処置は素晴らしかった。呼吸はすでに無く、心臓は止まった状態、心臓マッサージと大吉君の口に宮司さんの心のこもったマウスツーマウスの懸命な救命処置のおかげで一命を取り留めすっかり元気を取り戻した大吉君、数年経った現在も元気に過ごしている。やっぱり神様は見捨てなかったんだね…大吉君!』

ちなみに、この記事が掲載された「北のプロジェクト」第5号の他の記事は、「北海道経済再生の鍵 中国巨大市場は欠かせない存在」、「循環型社会 環境に優しい都市づくりをめざして」、「道内の閉山廃鉱となった産鉱地区を再生」、「台風18号を災害教訓とした一般国道229号積丹防災事業」、「日本最北端の地稚内 高規格幹線道路によるネットワークの強化」など、犬とはまるで関係ない記事ばかりで(笑)、そのような雑誌に、なぜ当社の大吉が見開き2ページの大きな扱いで掲載されたのかは不明ですが、ここまで大吉がメディアで大きく扱われたのは初めてのことでした。

宮司さんたちの家族の一員として14年間の長きに渡って当社で暮らし、最期は宮司さん夫婦に看取られてあの世へと旅立っていった大吉は、とても幸せなワンコだったのではないでしょうか。最近は、「邪魔になった」とか「もう飽きたから」といった信じられないような理由で、飼っていた犬を簡単に手放す無責任な人もいます。そのような飼い主から手放された犬の行末を、ストーリー仕立てで記した「どうしてなの・・?」というタイトルのポエムが、ネット上で公開されています。涙なしでは読めないポエムなので、最後にそのアドレスを以下に紹介させていただきます。ぜひ御一読ください。

http://www.tcp-ip.or.jp/~inaba/index.html#howcouldy

(田頭)