西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

夏越の大祓式

今月23日付の記事でも御案内させて頂きましたように、今日は午後3時から拝殿前で、毎年6月恒例の神事「大祓式」(夏越の大祓)が執り行われました。

一年を前半と後半の二期に分けると6月晦日みそか)は前半の最終日に当たり、そのため古来より、12月末の大晦日が新年を迎えるための大切な日であるのと同じように6月の晦日もまた、神様に一年の前半の無事を感謝して後半の無事を祈るための大切な物忌みの日、祓いの日であるとされてきました。ですから本来の大祓の本義は、「年間を通して最も大切な正月と7月の祖霊迎えの行事を前にして、6月末と12月末にそれぞれ物忌みを行う事にある」と云われているのですが、現在の夏越の大祓は、一般には「元日から6月末日までの半年間の罪穢れを祓うと共に、その年の残る半年間の無病息災を願う神事」として定着しています。

大祓式は、地方や神社によって執り行う日時・場所などが異なり、神事の内容にも少なからず差異が見られますが、当社の場合は、日時は毎年6月末日と12月末日の年2回、共に午後3時から斎行しており、場所については、6月の大祓式(夏越の大祓)は屋外(拝殿前)で、12月の大祓式(師走の大祓)は拝殿内でそれぞれ斎行しています(当社の場合、茅輪を舗設するのは6月末の大祓だけです)。

なお、今日の大祓式は、斎主以下祭員計3名の奉仕により、次の次第で執り行われました。【1】修祓、【2】宮司一拝、【3】大祓詞を宣る、【4】切麻(きりぬさ)を執りて祓う、【5】茅輪(ちのわ)をくぐる、【6】祝詞奏上、【7】参列者玉串拝礼(代表者のみ)、【8】宮司一拝


平成22年 夏越の大祓式

▲ 宮司が大祓詞を宣読。 宮司が神様に対してではなく参列者と対面しているのは、通常の祝詞が人から神様に対して感謝やお願いを申し上げる「奏上」という形を採るのに対し、大祓式での大祓詞は神様が人の口を使って人に対して述べられる「宣読」(宣る、宣う)という形を採っているためです。

平成22年 夏越の大祓式

▲ 茅輪をくぐる。 参列者の皆さん方は、切麻を執って自分自身をお祓いした後、拝殿向拝に舗設されている茅輪を、斎主以下祭員に続いてくぐります。

平成22年 夏越の大祓式

▲ 茅輪をくぐる。 茅輪は、左回り・右回り・左回りの順に3回くぐり、1回目は「水無月の 夏越の祓ひ する人は 千歳の命 延ぶといふなり」と、2回目は「思ふ事 みなつきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓ひつるかな」と、3回目は「蘇民将来 蘇民将来」と、それぞれ唱え言葉を誦してくぐります。

平成22年 夏越の大祓式

▲ 祝詞奏上。 茅輪をくぐり終えた後、宮司が、「今日参列された皆さん方や、事前に人形(ひとがた)を納められた方々の、この半年間の諸々の罪穢れが祓い清められますように。そして、明日から始まる今年の残り半年間も、神様の御加護を戴いて事故や災い等に遭う事なく日々平穏に過ごす事ができますように」という趣旨の祝詞を奏上しました。前出の大祓詞とは違い、この祝詞の奏上対象は神様なので、当然、この時は神様の鎮まっておられる本殿に向かって奏上されました。

平成22年 夏越の大祓式

▲ 参列者代表玉串拝礼。 参列者を代表して、西野神社の元副総代長であるOさんに玉串を奉り拝礼して戴きました。


なお、今日の大祓式の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の平成22年6月「夏越の大祓式」のページ(下記URL)にも多数掲載させて頂きましたので、是非そちらも御覧下さい。

http://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/220630%20%E5%A4%8F%E8%B6%8A%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%A5%93/?sort=old


(田頭)

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