西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

日本一危険な神社を参拝してきました

太田神社拝殿 篇額

今日は神社からお休みをいただき、恵庭市に鎮座する某神社権禰宜のNさんと、札幌市に鎮座する某神宮権禰宜のK君と共に、私の運転する車で檜山胆振方面をドライブしてきました。

今回のドライブの主な目的は、檜山のせたな町大成区(平成17年9月の3町合併まで大成町だった地区)に鎮座する「太田神社」と、胆振室蘭市に鎮座する「本輪西八幡神社」を参拝するためです。ちなみに、どちらの神社も神社本庁包括下の神社で、太田神社は神職の常駐していない無人の神社(北海道神社庁檜山支部の前支部長さんが宮司として奉仕されている久遠神社兼務社)ですが、本輪西八幡神社(同神社の宮司さんは北海道神社庁胆振支部の前支部長でもあります)は、境内地や社殿の規模などは西野神社よりも大きく、とても立派な神社でした。

今日は、午前6時半過ぎ頃にウチを出発して、7時過ぎ頃に某神宮でK君と合流してから恵庭へ向かい、そして8時過ぎ頃に恵庭の某神社でNさんと合流した後、恵庭ICから国縫ICまで高速道路(道央自動車道)を走って道南に向かい、国縫からは国道230号を走るルートで渡島半島を横断して日本海側に抜け、ほぼ正午頃に、せたな町大成に到着しました。札幌から大成までの所要時間は、出発前はだいたい3時間半くらいかなと推測していたのですが、実際には4時間半もかかりました(途中恵庭に寄らなかったとしても札幌からだと4時間以上は間違いなくかかるので、札幌から大成に向かう方は、時間に十分な余裕を持って出発する事をお勧めします)。

そして、大成で太田神社を参拝してからは、再び渡島半島を横断して国縫ICから高速に入り、今度は室蘭方面へと向かい、午後5時頃に室蘭ICから一般道に出て、室蘭市本輪西町の本輪西八幡神社に到着しました。本輪西八幡神社を参拝した後は、白鳥大橋を渡って室蘭駅方面へ向かい、駅近くのお店で3人で夕食を食べてから、恵庭を経由して札幌へと帰ってきました。私が帰宅したのは午後10時半頃でした。

というわけで、今回のドライブでは、時間配分の都合から実質的には太田神社と本輪西八幡神社の二箇所にしか行っていないのですが(今回は行き先が遠過ぎたので日帰りの旅程では多分これが限界です)、本輪西八幡神社を参拝させて戴いた時の事については明日の日記で書かせて頂く事にし、今日はまず、太田神社を参拝した時の様子について書かせて頂きます。


そもそも、なぜ私が、札幌から300kmも離れた地にある道南の太田神社にわざわざお参りに行こうと思ったのかというと、この神社は以前から「日本一危険な神社」として度々テレビ・雑誌・ネット等で紹介され、参拝が余りにも困難な事から一部では「サバイバル神社」とも呼ばれていた事から、秘境や探検が好きな私としては「いずれお参りに行かなくてはな!」と前から思い続けていたのです。具体的に、この神社は何が危険なのかというと、例えばウィキペディア「太田山神社」のページには以下のように記されています。

当神社は太田山の中腹にあるものの、社殿までの道程は急勾配の階段や整備されていない道・崖などが連続している。道道沿いに最初の鳥居が建っているが、そこからは平均45度の斜度を持つ急峻で結構長い石段が現れる。それを過ぎると草木の生い茂る獣道にも似た山道や足場が続く。付近一帯はヒグマの生息地であり、更に夏季になるとブヨ・蚊・ハチやマムシを見ることが出来る。その山道の果てに高さ7mはある北尋坊の崖があり、そこをザイルで手繰りながら登ったところに太田山神社の本殿が建っている。

また、アンサイクロペディア「太田山神社」のページには以下のように記されています。さすがにこれは少々誇張した書き方だと思いますが(笑)。

北海道で一番古い神社と言うよりは、日本一危険な神社あるいは参拝したくても出来ない神社として有名で、エクストリーム参拝のプレイヤー界においては「太田山参拝」は一種の勲章である。』 『参拝する前の心得 ●死を覚悟する ●残された家族のために絶対に生命保険に入っておく ●虫に刺されても気にしない ●熊に襲われようが、かじられようが泣かない ●絶対に途中で参拝を諦めない

ところで、太田神社は、一般には「太田山神社」の名で知られており、本殿へと通じる最初の鳥居のすぐ後ろに立っている石柱にも「道南霊場 太田山神社」と標記されていますが、宗教法人として登記されている正式な社名は「太田神社」で、拝殿鳥居の横に立っている社号標にも「村社 太田神社」と標記されている事から、今日の記事では、正式名である「太田神社」という呼称に統一させて頂きます。実際には、どちらの呼び方でも構わないようです。


太田神社 鳥居と階段

▲ 太田神社の鳥居と石段。 ここが、太田神社本殿へ通じる参道の入口で、この鳥居のすぐ前までは車で行く事ができます。この鳥居から本殿までは急峻な山道が続き、徒歩で約1時間かかります。それにしても、こここまで傾斜が急な神社の階段は今まで見た事がありません。斜度は平均45度で、最高では50度に達する所もあり、階段というよりはほとんどハシゴに近い感覚です(階段の途中には踊り場もありません)。

太田神社 参道

▲ ロープを伝って登ります。 石段を上り切ると、あとは本殿直前の断崖絶壁まで、このように只管ロープを伝いながら、獣道のような細い参道を登り続けます。参道にはずっとロープが張ってあるので道に迷う事はありませんが、道幅は極端に狭く、参道の一部は崩落していたり、草木で埋もれかかっている箇所もあるため、このロープがなければ多分すぐに迷ってしまうでしょう。

太田神社 参道

▲ 険しい山道が続きます。 勾配がきついため、ロープはほとんど握りっ放しの状態で登る事になります。このようなルートですから、本殿を目指す時は安全対策上、必ず2人以上で登るようにしましょう。なお、山中なので夏季だと当然蚊が多く、本殿へと向かう場合、虫除け対策は必須です。

太田神社 女人堂

▲ 女人堂。 本殿までの道程のほぼ中間地点に建っている、「女人堂」という、神仏習合色が色濃く残っている小祠です(明治4年の神仏分離以前は、太田神社は太田山大権現と称され、仏像もお祀りされていたそうです)。現在の本殿は女性にも解禁されていますが、昔は女人結界のため、女性参拝者はこの女人堂までしか登る事ができませんでした。

太田神社 参道

▲ 鉄の橋。 本殿の直前には、長さ約16mの鉄製の橋が架かっており、この橋を渡り切ると、いよいよ最後の難関である「崖登り」が待ち構えています。

太田神社 参道

▲ 鉄の橋と周囲の絶壁。 鉄の橋は崖に沿った見晴らしの良い所に架橋されており、この時は少々霧が濃かったですが、それでも眼下の見晴らしは最高でした。ちなみに、この鉄の橋に着くまでには、山中で眺望が開けている場所はほとんどありません。

太田神社 本殿直前の絶壁

▲ 最後の難関。 太田神社の本殿は、垂直にそそり立つ絶壁の中腹にある岩穴(小さな洞窟)の中に鎮座しており、本殿に行くためには、岩穴から岩肌に吊り下がっている鉄鎖に手と足を掛けながら、その絶壁を登らなければなりません。私達3人は、「お互い、死なないように気を付けようね」と言い合ってから(笑)、一人づつこの絶壁に挑みました。

太田神社 本殿直前の絶壁

▲ 本殿まであとちょっと。 絶壁を登っているのはNさんで、岩穴からは本殿の屋根の一部が見えています。鉄の橋から約7m(ビルの3階に相当)の高さがある岩肌をこのようにして登ります。もしここで手を滑らせて落下したら、恐らく警察もしくは自衛隊のヘリが緊急出動する事態になると思われます。

太田神社 本殿直前の絶壁

▲ ついに到着。 本殿前から撮影した、絶壁を登り切る直前のNさんです。誰一人怪我をしたり遭難する事なく、無事に本殿まで辿り着きました。神様に感謝です!

太田神社 本殿

▲ 太田神社本殿。 本殿は、このように岩穴にめり込むようにして建っており、このような険しい場所に、よくこれだけの資材を運んで組み立てる事ができたものだ、と感心してしまいす。なお、本殿でお祀りしている御祭神は猿田彦大神一柱です。

太田神社 本殿

▲ 本殿前で記念撮影。 本殿でお参りを終えた後、三脚とセルフタイマーを使って、3人で写真を撮りました。

太田神社 拝殿遠景

▲ 本殿から望む拝殿。 海岸には、山上の本殿を遥拝するための拝殿が建っています。ちょっと判り辛いかもしませんが、この写真の中央よりやや右に写っている、少し青みがかった屋根の社殿が、本殿が鎮座する岩穴の中から最大ズームで撮影した太田神社拝殿です。天気が良いと、この岩穴からは奥尻島も望む事ができるそうです。

太田神社 拝殿

▲ 拝殿。 本殿ので参拝を終え、下山した後、海岸に建つ拝殿にも行ってお参りをしてきました。ちなみに、登りは1時間かかりましたが、下りの所要時間は30分程でした。


(田頭)

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