「勤労感謝の日」の昨日、当社では、午前９時から参集殿にて、毎年１１月恒例の総代会が開催されました。
総代会の開会に当たって、まず橋本総代長代行と須浪宮司がそれぞれ挨拶をし、それから、大坊副総代長兼管理部長の進行により、本年の秋まつりの関連報告や、創祀１３０年記念事業（当社は平成２７年に創祀１３０年を迎えます）、どの神社にとっても例祭時期と並んで年間最大の繁忙期となる年末・年始の事業計画についての協議などが行われました。
そして、総代会が閉会した後、午前１１時からは、社殿にて「新嘗祭」（にいなめさい）の神事が執り行われました。
新嘗祭は、収穫を感謝して神威を蒙る代表的な稲作儀礼（収穫祭）として、弥生時代の稲作儀礼にまで遡る事ができる古式床しい祭典で、古代に於いては重要な国家儀礼の一つでもあり、現在の神社神道に於いても、「大祭」「中祭」「小祭」の３つの祭祀区分では最も重儀の「大祭」に位置付けられている祭典です。
神社のみならず、昨日は宮中でも新嘗祭が斎行され、宮中の新嘗祭では、五穀の新嘗（その年収穫された新しい穀物）を天皇陛下御自らが神嘉殿にお供えして、天照大神様をはじめとする天神地祇に収穫を感謝する神事として執り行われ、数ある宮中恒例祭祀の中でも特に重要な祭典（大祭）として執り行われています。
ちなみに、年毎の新嘗祭に対して、天皇の即位後、宮中で初めて行われる一世一代の新嘗祭は特に「大嘗祭」（だいじょうさい）と呼び、年毎の新嘗祭とは区別されています。
なお、昨日の新嘗祭には、当社の松澤権禰宜が親族の方々と一緒に札幌の隣町・当別町にある５００坪程の水田で自作したお米も奉納されました。お米は１２〜１３俵程収穫され、大前にはそのうちの約３０kgが奉納されました。下の写真は、その水田の風景と当社に奉納されたお米です。
当社での本年最後の「大祭」となる昨日の新嘗祭には、招待者の方々（当社氏子区域内各地区の農事組合長さん達や、萬燈保存会・神力會・敬神婦人会の各代表者）、当社の責任役員の方々、総代長以下総代の方々など、４０名近くの方々が参列して下さいました。
下の写真は、昨日の新嘗祭で、祓主と大麻所役を奉仕された松澤権禰宜によって行なわれた修祓（お祓い）の様子です。修祓は、新嘗祭に限らずどの祭典に於いてもまず一番最初に行われ、祭典に参列している人達は頭を下げた姿勢でお祓いを受けます。
下の写真は、総代幣帛の伝供が行われている様子で、大角に載せられた総代幣帛は、橋本総代長代行から神職達によって伝供され、本殿外陣に置かれている案の上へ献幣されました。
下の写真は、宮司による祝詞奏上の後、僭越ながら私が大前にて朝日舞を奉納させて頂いている様子です。私が当社で朝日舞を奉納させて頂くのは、４月の春季例祭と１１月の新嘗祭の、年に２回です。
下の写真は、昨年の新嘗祭で撮影されたものですが、これは斎主（宮司）以下祭員が一同に玉串拝礼（列拝）をしている様子で、昨日の新嘗祭でもこれと全く同じように行われました。
なお、昨日の新嘗祭では、神事の都合上そのシーンの撮影は出来なかったのですが、本殿御扉の開扉・閉扉の際には、越川権禰宜により、笙（しょう）という和楽器の吹奏が行われました。笙は、奈良時代に唐から伝来したと云われる、１７本の長短の竹管を環状に立てた、雅楽に用いる管楽器です。
そして、新嘗祭の後、午前１１時４０分頃からは、参集殿にて萬燈保存会の理寛寺会長（下の写真参照）と神力會の佐藤顧問（前会長）への永年勤続表彰と記念品の贈呈が行われ、それから、昼食を兼ねた直会が開かれました。
直会では、大前よりお下げした新嘗祭専用の御神酒「白酒」（古式ゆかしく醸します濁酒で独特の風味を持つお酒）を、出席して下さった方全員にお飲み戴きました。直会に出席して下さった皆様方は、御神酒やその他のお酒を飲みながら、大いに懇親を深められていたようでした。
なお、今日の総代会と、祭典・直会の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の平成２５年１１月「総代会、新嘗祭・直会」のページ（以下のＵＲＬ）にも多数掲載させて頂きましたので、宜しければこちらも御覧下さい。
http://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/251123%20%E6%96%B0%E5%98%97%E7%A5%AD/?sort=old
（田頭）
