西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

平成27年 新嘗祭

勤労感謝の日」の今日、当社では、午前9時半から参集殿にて、毎年11月恒例の総代会の会議が開催されました(毎年新嘗祭の日に合わせて開催されます)。
開会に当たって、まず大坊総代長須浪宮司がそれぞれ挨拶をし、それから、石井副総代長兼総務部長の進行により、本年の秋まつりの関連報告や、どの神社にとっても例祭時期と並んで年間最大の繁忙期となる年末年始の事業計画についての協議などが行われました。

平成27年11月 西野神社総代会

平成27年11月 西野神社総代会

平成27年11月 西野神社総代会


そして、総代会の会議が閉会した後、午前11時からは、社殿にて「新嘗祭」(にいなめさい)の神事が執り行われました。
新嘗祭は、収穫を感謝して神威を蒙る代表的な稲作儀礼(収穫祭)として、弥生時代の稲作儀礼にまで遡る事ができる古式床しい祭典で、古代に於いては重要な国家儀礼のひとつでもあり、現在の神社神道に於いても、「大祭」「中祭」「小祭」の3つの祭祀区分では最も重儀の「大祭」に位置付けられている祭典です。

今日は、宮中や、伊勢の神宮を始めとする全国各地の神社でも新嘗祭が斎行され、宮中の新嘗祭では、天皇陛下御自らが五穀の新嘗(その年収穫された新しい穀物)を宮中奥深く御所にほど近い神嘉殿にお供えして、天照大御神様を始めとする天神地祇に神恩を感謝された後、陛下御自らもお召し上がりになる神事として御親祭遊ばされ、数ある宮中恒例祭祀の中でも最も重要な祭典(大祭)として執り行われます。
ちなみに、年毎の新嘗祭に対して、天皇の即位後、宮中で初めて行われる一世一代の新嘗祭は特に「大嘗祭」(だいじょうさい)と呼び、年毎の新嘗祭とは区別されています。

今日の西野神社新嘗祭には、例年同様、当社の松澤権禰宜が親族の方々と一緒に札幌の隣町・当別町にある500坪程の水田で自作したお米が奉納されました。お米は12〜13俵程収穫され、大前にはそのうちの約30kgが奉納されました。
以下の写真はいずれも、その水田の風景と当社に奉納されたお米です。

平成25年 松澤家の水田

平成25年 松澤家の水田で収穫された稲穂

平成27年11月 新嘗祭奉献米

平成27年11月 新嘗祭奉献米

下の写真は、北海道神社庁札幌支部から、支部管内の各神社に奉納された稲穂です。この稲穂は、管内各神社の新嘗祭に奉納するため、江別市内にある札幌支部神饌田で収穫されたものです。

平成27年11月 新嘗祭奉献米


当社での本年最後の「大祭」となる今日の新嘗祭には、招待者の方々(当社氏子区域内各地区の農事組合長さん達や、萬燈保存会神力會敬神婦人会氏子青年会皐月会の各代表者)、当社の責任役員の方々、総代長以下総代の方々など、40名近くの方々が参列して下さいました。

新嘗祭ではまず最初に行われた修祓(お祓い)が行われました。下の写真は、祓主(はらいぬし)と大麻所役(おおぬさしょやく)を奉仕した松澤権禰宜によって、幣殿の祓戸で祓詞(はらえことば)という短い祝詞が奏上されている様子です。
修祓は、新嘗祭に限らずどの祭典に於いてもまず一番最初に行われ、祭典に参列している人達は、祓主による祓詞奏上が終わった後はその場で起立して低頭し、お祓いを受けます。

平成27年11月 西野神社新嘗祭

下の写真は、総代幣帛(そうだいへいはく)の伝供(でんく)が行われている様子で、大角に載せられた総代幣帛は、大坊総代長から神職達によって伝供され、本殿外陣に置かれているの上へ献幣されました。

平成27年11月 西野神社新嘗祭

宮司による祝詞奏上の後は、神社本庁制定祭祀舞のひとつである朝日舞の奉納が行われました。下の動画は、今年4月に斎行された春季例祭での朝日舞奉納の様子で、今日の新嘗祭でもこのような形で私が舞わせて頂きました(今日は動画は撮影していないので、代わりのこの動画を貼付致しました)。ちなみに、私が当社の大前で朝日舞を奉納するのは、4月の春季例祭と11月の新嘗祭の、年に2回です。

下の写真は、朝日舞奉納の後、宮司玉串拝礼に合わせて、祭員一同も幣殿で拝礼(列拝)をしている様子です。

平成27年11月 西野神社新嘗祭

下の写真は、宮司玉串拝礼の直ぐ後に行われた、参列者の皆様方による玉串拝礼の様子で、この写真では、大坊総代長が玉串を奉奠し拝礼されています。

平成27年11月 西野神社新嘗祭

なお、今日の新嘗祭では、神事の都合上そのシーンは撮影しておりませんが、本殿御扉の開扉・閉扉の際には、越川権禰宜により、笙(しょう)という和楽器の吹奏が行われました。笙は、奈良時代に唐から伝来したと云われる、17本の長短の竹管を環状に立てた、雅楽に用いる管楽器です。


そして、新嘗祭の後、午前11時45分頃からは、昼食を兼ねた直会(なおらい)が開かれました。直会では、大前よりお下げした新嘗祭専用の御神酒「白酒」(古式ゆかしく醸します濁酒で独特の風味を持つお酒)を、出席して下さった皆様方にお飲み戴きました。

平成25年 新嘗祭白酒

直会に出席して下さった皆様方は、御神酒やその他のお酒を飲みながら、大いに懇親を深められていたようでした。

平成27年11月 西野神社新嘗祭 直会

平成27年11月 西野神社新嘗祭 直会


なお、今日の総代会と、祭典・直会の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の平成27年11月「総代会、新嘗祭直会」のページ(以下のURL)にも多数掲載させて頂きましたので、宜しければこちらも御覧下さい。

http://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/271123%20%E6%96%B0%E5%98%97%E7%A5%AD/?sort=old


(田頭)

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