七夕まつり
昨日は、二十四節気でいうと、「立春」から丁度半年が過ぎた「立秋」に当たる日でした。
そのため、実態は兎も角、とりあえず暦の上では、昨日から秋が始まった事になります。友人・知人等の健康を気遣うお便りの挨拶も、立秋である昨日を境に「暑中見舞い」から「残暑見舞い」へと変わる事になります。
とはいえ、例年の如くこの時期の立秋とは名ばかりで、ここ北海道も含め全国的にはまだ暑い日々が続いております。先月上旬の、記録的だった異常な暑さの日々に比べるとまだマシとはいえ、札幌も昨日は30℃まで気温が上がりました。
さて、その立秋の昨日、当社では午後3時半から、毎年恒例の「七夕まつり」が開催されました。
七夕は、先月8日付の記事や今月4日付の記事などでも述べたように、本来は旧暦の7月7日(平成29年の場合は新暦の8月28日に相当)の行事なのですが、現在は新暦の7月7日、もしくはその一ヶ月遅れの8月7日(つまり昨日)が七夕の日とされる事が多く、例外もあるのですが北海道では、おおよその傾向として8月7日に七夕の行事が行われています。
当社では、北海道でのその平均的な慣習に倣って、毎年8月7日に七夕まつりを開催しております。
七夕は、日本では古来から祖霊祭りの日(お盆の祖霊祭に先行する招霊のための行事)とされてきましたが、夏の星座からつくられて奈良時代に中国から伝わった、織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)の伝説と、7月7日の夜にお供え物をして織女星(しょくじょせい)を祀り技巧・芸能・手芸・裁縫等の上達を願う乞巧奠(きっこうでん)という行事、更に、日本に古くからある棚機つ女(たなばたつめ)という信仰などが習合し、現在の七夕の習慣が生まれたと云われています。
織姫と彦星の伝説というのは、簡潔にまとめると、おおよそ以下のような内容です。彦星と織姫の関係を恋人と誤解している人が多いですが、正確には、この二人は恋人ではなく夫婦で、七夕というのは織姫の事です。
『星々の住む天の国に、彦星と織姫という若い夫婦がいました。この夫婦は二人共、元々は働き者だったのですが、仲が良過ぎて次第に仕事をしなくなってしまいました。そのため、天の神様は怒って、二人を天の川の両岸に別れさせて、彦星には牛飼いの仕事を、織姫には機織りの仕事をそれぞれ命じました。そして一年に一度、旧暦7月7日の夜にだけ、二人が会う事を許しました。この二人の幸せを祈る行事が七夕まつりです。』
上の図でいうと、織姫はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルで、このふたつに、はくちょう座のデネブを加えたものを、俗に「夏の大三角形」と云います。
当社の七夕まつりは、夏休み期間中の子供(主に幼児〜小学校中学年程度)向けのイベント(当社で行っている年間行事の中では唯一神事ではありません)として毎年開催しており、原則として、当社で初宮参りや七五三参り等の御祈祷を受けたお子さん達を招待しております。
ちなみに、「北海道神社庁札幌支部青年神職文月会」の事業品として作成・頒布されている、本年版カレンダーに掲載されている札幌支部管内各神社行事一覧によると、同支部管内(札幌市・江別市・千歳市・恵庭市・北広島市・石狩市・当別町・新篠津村の6市1町1村)で七夕の行事を行っている神社は、当社1社のみらしいです。
今年の七夕まつりでは、昨年と同じく、まず、当社の大坊総代長による巧みな腹話術が披露され、その後、当社の七夕まつりには今回が初出演となるプロマジシャン「アッキー」さんによる素晴らしいマジックが披露されました。
神楽殿の舞台でそれらが演じられている間、子供達からは何度も拍手や歓声が起き、七夕まつりは今年も子供達から大好評を得る事が出来ました。
神楽殿で45分程に亘って披露された、それらの演芸が終わった後は、拝殿直ぐ前の石畳の参道上に仮設したテーブルで、子供達全員に色紙の短冊に願い事を書いて貰い、それらの短冊は全て、拝殿の向拝に立てている青竹の枝へ、子供達自身の手により飾り付けられました。
そしてその後は、この日来てくれた子供達全員に、授与所窓口でお土産をお渡しし、七夕まつりは閉幕しました。幸いにして今年も、七夕まつりは盛況・成功裏に無事終える事が出来ました!
ちなみに、昨年の七夕まつりで行った、魚などを模したビニール風船を子供達に釣って貰う「釣り」は、好評ではあったのですが、今年は都合により休止させて頂きました。
しかし、その代りというわけではないのですが、昨年までの七夕まつりには無かったものとして、今年の七夕まつりでは初めて、写真撮影用の看板(顔出しパネル)を、授与所横に出しました。この看板も、お子さん達には人気だったようでした。
なお、昨日の七夕まつりの様子は、「西野神社アルバム」の、平成29年8月「七夕まつり」のページ(下記URL)にも写真を多数アップしておりますので、こちらのページも是非御覧下さい。
http://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/290807%20%E4%B8%83%E5%A4%95%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A/?sort=old
(田頭)