西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

地鎮祭の注連縄

注連縄 調整作業

地鎮祭では、祭壇を設置する場所の四方に忌竹(いみだけ)という竹を立て、四隅に立てたその4本の竹の上部に注連縄を張り巡らして結界し、注連縄で巡らされたその内部を斎場として祭典を斎行します。このときに使う注連縄は、神社によって異なりますが、当社では一切使いまわしはせず、一度使う度に処分しております(施工業者がその土地の忌砂に埋めていくか、もしくは、当社の側で神社に持ち帰り、境内において燃納処分しています)。

そのため、地鎮祭が多い時期(春や夏など)は、注連縄の消費頻度が特に高いため、常に必要量の注連縄を確保しておくよう気を遣っていないと、地鎮祭に行くときになって持っていく注連縄がないという事態になりかねず、今頃の時期は注連縄の調整作業に追われることがよくあります。当社では、地鎮祭用の注連縄は専門の業者から仕入れているのですが、業者から納入された状態の注連縄は、すぐに忌竹に張り巡らせることができるようにはなっていないので、事前に神社でそれらの調整作業を行ってから、その注連縄を地鎮祭に持っていって使っているのです。

というわけで、今日は、午前中は市内厚別区の某建売住宅の家祓(竣工祭)に行っていましたが、午後は、当社の参集殿にて、地鎮祭用の注連縄の調整作業を行っていました(写真参照)。地鎮祭の現場では、忌竹はおよそ一間(六尺=約1.82m)の間隔で4本立てるので、一回の地鎮祭で使う注連縄はだいたい四間分と換算して、およそ四間毎に注連縄を切って束ねていきます。

上棟祭の場合は注連縄は使いませんが、事前に、神様の宿る依代(よりしろ)として御幣を用意しておく必要があり(木の幣串に紙垂を挟み、さらに破魔矢と結び合わせます)、また、家祓(竣工祭)の場合は注連縄も御幣も使いませんが、事前に授与品を用意しておく必要があり、このように建築関係の外祭では、実は事前に準備しておかなくてはならないことが結構あるのです。特に宮司は、上棟祭の度に、棟札に必要事項をすべて毛筆で記載しなければならず(私は字が下手なので棟札を書いたことはまだ一度もないです)、件数が多いときは大変だなぁと思います。

(田頭)