西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

今日から弥生

今日から弥生(3月)です。先月中旬以降、札幌市内では暖気や降雨の影響で急速に雪解けが進み、現在の札幌の積雪量は、昨年の同時期の半分(53cm)にまで減ったそうです。今年度の冬は全国的な大雪となり、特に山陰から東北にかけての日本海側では記録的な豪雪となり各地で死傷者が多発したことから、気象庁は、昨年12月から先月にかけての大雪を「平成十八年豪雪」と命名したほどですが(大雪に名が付けられるのは「昭和三十八年一月豪雪」以来のことです)、北海道では、先月の中過ぎ頃から冬型の気圧配置が緩んで一気に雪解けが進んでおり、予報では、今月も気温は平年並みか高めに推移するとのことなので、積雪は更に減っていくようです。春は順調に近づいているようです。

ところで、昨夜テレビのニュースで西野神社人形供養が取り上げられた影響で、今日は当社に対し、人形供養に関しての問い合わせの電話が殺到しました。今まで、人形供養に関しての電話は、大抵「そちらのホームページを見たのですが」と前置きした上での問い合わせが多かったのですが、今日はほとんどの電話が、「昨日テレビで見たのですが」という前置きで、改めてテレビの影響力の大きさを実感しました。問い合わせの中で最も多く訊かれたことは、主に受付期間と供養料に関してでした。

まず受付期間(人形のお預かり)についてですが、人形供養祭を執り行う今月5日まで受付ております。5日だけは、人形供養祭を始める午前11時までしか受付はできませんが、当日以外の日であれば、社務所が開いている時間内(午前9時〜午後4時半頃)であれば人形はいつでもお預かりしますし、直接当社に来社できない場合は、郵送でも人形をお預かりしております。次回の人形供養の受付は5月1日からとなりますので、もし今月の5日までに間に合わない場合は、5月1日以降に当社に人形を持ってきたいただくか、もしくは5月1日以降に当社に届くように人形をお送りください。今月5日に執り行う人形供養祭は、先月15日から当社でお預かりをした人形たちを一同に並べて執り行いますが、5月1日以降の人形供養祭は、人形を持ってきていただいた都度、持ち主の方にも参列していただいた上で執り行います。

料金に関しましては、基本的には“お気持ち”なのですが、当社のホームページにも記してありますように、一応の目安として、みかん箱1箱程度であれば玉串料として3000円納めていただいております。当社では、人形供養に関しては「みかん箱1箱程度で3000円」という目安があるだけで、他には基準はないので(人形1体につきいくらとか)、郵送で当社に人形を送る場合は、その基準を元に送り主の方の判断により玉串料を納めていただいております。みかん箱とは具体的にどのくらいの大きさなのでしょうか、とか、ちょっと普通よりも大きめのみかん箱なのですがそれでも1箱の扱いでいいですか、というような質問もよく受けますが、当社としてはそのへんは厳密に定めてはいませんので、当社で想定するみかん箱とは、だいたい一般的なダンボール箱の大きさ、と解釈していただいて構いません。また、段飾りの雛人形などは、大抵大きな箱(1箱がみかん箱2〜3箱程度の大きさの箱)に納められていることが多いですが、そういった箱の中身の大半は梱包関係なので、各人形毎の梱包や小箱などを取り除いた上で人形だけを箱に入れ直すと、普通はみかん箱1箱に十分収まります。

雛人形五月人形などの場合は、人形を飾る台(段)や人形に付属する道具なども納めた方がいいですか、という質問もよく受けますが、道具類に関しましては、持ち主様の方で処分していただいて構いません。どうしても神社に納めたい、という場合はお受けしますが、大きな台やガラスケースなどは、原則としてお預かりできませんので御了承下さい。

ところで、今日のように一日に何十件もの問い合わせを受けると、なかには変な質問も受けます。お祓いを終えた人形は持って帰ることもできますか、という質問を受けたので、私は「そういう人はあまりいませんが、持ち主の方が希望するのであれば、別に構いませんけど」と答えたのですが、話を聞いているとどうも違うようで、その人は、「人形がずらっと並べられている当社の様子をテレビで見たので、それらの人形はどうせ供養の後は焼かれるのだから、もし欲しい人形があったら、その中から好きな人形を持って帰ってもいいか」という質問だったのです。その問い合わせに対しては、当然お断りさせていただきました。

改めて言うまでもないことですが、人形を当社に納めた方は、その人形が神社にて丁寧に御供養された後、確実にお焚き上げされると信じるからこそ、当社にその人形を納めたわけで、当社としては、持ち主の方の想いに応えてその責務を忠実に実行する義務があります。それに、納められた人形には、持ち主の“想い”が入っています。「今までありがとう」という感謝の言葉を綴った手紙を人形に添えて納められる方も少なくありません。ですから、当社としましては、持ち主の許諾なく、第三者に人形をお譲りすることはできません。

(田頭)