昨日から雨が降り出したため雪が急に溶け出し、参道の一部では、溶けた雪の下から砂利も見えるようになりました。しかし、この「雪が溶けかけている時期」というのは、実は結構大変なのです。何が大変なのかというと、特に地鎮祭が大変なのです。
地鎮祭は、着工に先立ちその現場で行う祭典ですから、上棟祭や竣工祭（屋祓）のように屋内で執り行う訳ではなく、直接その土地の地面の上で斎行するのですが、この時期の地面というのは、土と雪が混じり合ったぬかるんだ地面ですから、どんなに注意をしても祭器具は汚れますし、どんなに注意をしても袴や装束にも泥が跳ねます。特に足下（草履や足袋など）は大変なことになります。
ですから、この時期の地鎮祭は直接土の上では行わず、土の上にブルーシートを敷き、そのシートの上を斎場として執り行うこともありますが、しかしそれも所詮、「敷かないよりはマシ」という程度で、地面はぬかるんでいるのでやはり足はとられますし袴も汚れます。ですから、「早く雪が溶けて乾いた地面になってほしい！」というのが、外祭によく行くこの時期の神職の、切なる願いです。私も今日は午前中に地鎮祭に行ってきたのですが、…やはり大変でした。
今、窓の外を見たら、また雪が降ってきました。この時期の雪ですから、さすがに本格的に積もることはないでしょうが、それにしても今年はいつまで雪が降るのでしょうか。
（田頭）
