西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

夏越の祓(なごしのはらい)

夏越の大祓

今日は午後3時から、当社拝殿前にて、大祓の神事である「夏越の祓」(なごしのはらい)という儀式が執り行われました。

「夏越の祓」は、今年上半期6ヶ月間の罪や穢れを祓い今後の無病息災を祈念する神事で、参列者たちは、事前に人形(ひとがた)といわれる人を模った紙に自分の名前と年齢を記して息を吹きかけ、自分の一切の罪や穢れが人形に移るよう祈念し、その人形を神社に納めます。そして「夏越の祓」当日は、夏の暑さに耐えてひと夏を元気に過ごせますよう、病を免れますようにと祈念しながら、神職とともに茅輪(ちのわ)という、拝殿前に設置された茅(かや)で作られた大きな輪をくぐって、半年間の罪穢れや災厄を祓い、併せて家内安全と無病息災をお祈りします。

なぜ、茅輪をくぐることが罪穢れや災厄を祓い、また無病息災の御利益があるのかというと、茅輪には次のような伝承があるからです。

昔、スサノオノミコトが旅の途中、蘇民将来(そみんしょうらい)と蘇民巨旦(そみんこたん)という名前の二人の兄弟のいる地に立ち寄ったとき、ミコトは一晩泊めてくれるように二人に頼みました。しかし、弟の蘇民巨旦はとても裕福だったのですがミコトの頼みを断り、一方兄の蘇民将来は、貧しかったのですが親切にミコトを泊めてさしあげました。ミコトは蘇民将来の親切に大変喜び、蘇民将来に「今後、この地に悪い病気が流行ったときには、蘇民将来の子孫であると言い、茅輪を腰に付けなさい。そうすれば病気を免れるでしょう」と言って、その地を去りました。こうした伝承から、茅輪の神事が今も伝わっているのです。

(田頭)