西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

夏越の大祓

夏越の大祓

今月14日付の記事でも御案内させて頂きましたように、今日は午後3時から、当社拝殿前にて、毎年6月恒例の神事「大祓式」(夏越の大祓の神事)が執り行われました(右の写真参照)。

一年を前半と後半の二期に分けると、6月晦日みそか)は12月晦日に対応して前の半年の最終日に当たり、大晦日が新年を迎えるための大切な日であるのと同じように6月の晦日もまた、神様に一年の前半の無事を感謝して収穫までの後半年の無事を祈るための物忌みの日、祓いの日と古来より考えられてきました。そのため本来の大祓の本義は、「年間を通して最も大切な正月と7月の祖霊迎えの行事を前にして物忌みを行う事にある」とも云われていますが、現在の夏越の大祓は、一般には「正月から今日までの今年半年間の罪穢れを祓うと共に、残る今年半年間の無病息災を願う神事」として定着しています。

大祓の神事は、地方や神社によって執り行う日時や場所などが異なり、神事の内容にも少なからず差異が見られますが、当社の場合は、日時は毎年6月末日と12月末日の年2回、共に午後3時から斎行しております。但し場所については、6月の大祓式(夏越の大祓)は屋外(拝殿前)で、12月の大祓式(師走の大祓)は拝殿内でそれぞれ斎行しています(当社の場合、茅輪を舗設するのは6月末の大祓だけです)。

なお当社では、≪1≫修祓、≪2≫大祓詞を宣る、≪3≫切麻を執りて祓う、≪4≫茅輪をくぐる、≪5≫祝詞奏上、≪6≫斎主以下祭員玉串拝礼(祭員は列拝)、≪7≫参列者玉串拝礼(代表者のみ)、という次第で今日の大祓式を斎行致しました。ちなみに、師走(12月末日)の大祓式の次第は、この次第に「号鼓」と「宮司一拝」が加わり、「茅輪をくぐる」が削除されます。

下の写真は、今日の大祓式で宮司大祓詞を宣読している様子で、この時宮司が神様に対してではなく参列者と対面しているのは、通常の祝詞が人から神様に対して感謝やお願いを申し上げる「奏上」という形を採るのに対し、今日の大祓式での大祓詞は神様が人の口を使って人に対して述べられる「宣読」(宣る、宣う)という形を採っているためです。

平成21年 夏越の大祓

下の写真は、参列者の皆さん方が、切麻を執って自分自身をお祓いした後、向拝に舗設されている茅輪を斎主以下祭員に続いてくぐっている様子です。茅輪は、左回り・右回り・左回りの順に3回くぐり、1回目は「水無月の 夏越の祓ひ する人は 千歳の命 延ぶといふなり」と、2回目は「思ふ事 みなつきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓ひつるかな」と、3回目は「蘇民将来 蘇民将来」と、それぞれ唱え言葉を誦してくぐります。

平成21年 夏越の大祓

ちなみに、今日の大祓式の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の平成21年6月「夏越の大祓式」のページ(下記URL)に多数掲載させて頂きましたので、そちらも是非併せて御覧下さい。

http://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/210630%20%E5%A4%8F%E8%B6%8A%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%A5%93/?sort=old

今日は、平日だった事に加え、いつ雨が降ってもおかしくないようなかなりどんよりとした天候だったため(幸い雨は降りませんでしたが)、土曜日で晴天だった一昨年(100人近い方々が参列して下さいました)に比べると参列者の数はかなり少なかったのですが、それでも20〜30人程の方々に御参列戴き、無事に今年の夏越の大祓式を執り修める事ができました。本日参列して下さった皆様方、今日はお忙しい中ようこそお参り下さいました! なお、授与品は後日発送させて頂きます。

(田頭)

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