西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

年末恒例の「煤払い」が行われました

今日は午前10時半から、当社の神輿会「西野神社神力會」の会員さん達の御奉仕により、12月恒例行事の「煤払い」(すすはらい)が行われました。

煤払いとは、新年を清々しい気持ちで迎えるため煤や埃を払って清める、所謂 “年末の大掃除” の事で、建物の内外を掃いたり拭いたりして綺麗にするのですが、単なる大掃除というわけではなく、一年間の厄を祓い落として歳神様(としがみさま)というお正月の神様をお迎えするための宗教的な習慣・行事でもあります。
江戸時代はこの日(12月13日)に煤払いを行うのが一般的で、当時は熱源として薪を焚いていたため家中に煤が付き、そのため、神様は穢れを嫌う事から歳神様をお迎えするために普段は行なわない天井の煤まで掃除をする必要があり、笹の束や羽根などを先端に取り付けた特製の煤竹で煤払いが行われていました。

すす払い

現在、年末に一般の家庭で行われている大掃除は、新年を迎えるに当たっていつもよりは丁寧に掃除をする、という程度の軽い意味合いで行われているのが実態で、宗教的な意味合いはほとんど失われており、日にちについても特に明確に定められる事なく12月上旬から中旬頃にかけて行われていますが、かつての煤払いはお正月の準備にとりかかる節目の日(正月事始め)とされていて、その日から物忌み(神事を執行するために一定期間心身を清浄にし、宗教的タブーを犯さぬようにする事)が始まっていました。

 

今日当社で行われた煤払いでは、神力會の会員さん達によって拝殿向拝の梁や軒下に溜まった一年分の塵や埃が払い落され、更に、拝殿参集殿社務所などの窓ガラスも全てピカピカに磨かれ、台所トイレもいつも以上に丁寧に清掃されるなど、境内全域で大掛かりな掃除が行われました。

西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(平成30年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)
西野神社 煤払い(令和2年12月)

 

例年は煤払いの後、参集殿に於いて、昼食を兼ねて神力會の忘年会が開かれているのですが、昨今の厳しい社会情勢(コロナ禍)を鑑みて、本年の忘年会は開催中止となりました。
本年は新型コロナウイルスに明け、新型コロナウイルスに暮れようとする、誰にとっても実に大変な年となりましたが、神力會の皆様方、今年一年間、本当にお疲れ様でした!

 

文責:西野神社権禰宜 田頭