西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

週末で戌の日の今日は安産祈願の御祈祷が多かったです

動物の中でも特に犬は、沢山の赤ちゃんを産む割にはお産が軽い事から、昔から“安産の象徴”とされており、そのため、犬にあやかってお産が軽く済むようにという願いから、戌の日(十二支の戌に当たる日)を選んで神社に安産祈願の御祈祷を受けに来られる方が多いです。
妊娠5ヶ月目に入った最初の戌の日に腹帯(岩田帯)を締めて母子の健康を祈願する、という慣習も、全国的に広く定着しております。

今日はその「戌の日」で、しかも週末(土曜日)でもあった事から、いつもの「戌の日」以上に、安産祈願の御祈祷を受けに来られる妊婦さんや御夫婦が多かったです。社殿では朝から夕方まで、ほぼ途切れる事なくずっと、安産祈願の御祈祷が続いておりました。
以下の写真2枚は、いずれも今日撮影したものではありませんが、当社の社殿での御祈祷の様子です。本日の安産祈願の御祈祷のイメージ写真としてここに貼付します。

西野神社神職による御祈祷

社殿での御祈祷の様子


ところで、個人的に、今日、とても印象に残った事がありました。私が斎主として安産祈願の御祈祷を奉仕した時の事でしたが、その御祈祷を終えた直後、御祈祷を受けられた何組かの御夫婦のうち、ある一組の御夫婦が、社殿を下がる前に私に近づいてこられました。
そして、その御夫婦の奥様が、目に薄らと涙を浮かべながら、私に対して「子供が欲しくて、一年間ずっと神社に通って祈ってきました。漸く、妊娠する事が出来ました。本当にありがとうございました」と言って、深々と頭を下げられたのです。

勿論、その奥様が身籠もられたのは、日々の真摯な祈りが神様へ通じた事、そして、子供を授かるために御自身も日常の生活の中で相当な努力をしてきたであろう結果であり、私個人としては何らお礼を言われるべき立場ではありません。その奥様も、当然、私という神職個人に対してではなく、神様や神社に対してという意味合いでお礼を言われたのでしょう。
それでも、面と向ってそのようにお礼を言われると、当社で神明奉仕させて頂いている私としては、大神様の御神徳が発動された事を具体的に実感する事が出来、やはり嬉しく思うと同時に、何だか私まで幸せな気持ちになり、今にして思うとかなり月並みな言葉だったような気もしますが、思わず「そうでしたか、それは本当に、本当に良かったですね!!」と言ってしまいました(笑)。

ちなみに、そのへんの事情をあまり詳しく知らない方のために一応補足しておくと、子供をつくるための活動、所謂“妊活”や、不妊治療というものは、時間もお金もかかりますし(ある一定以上の年齢の方にとっては確実に“時間との戦い”にもなりますし、お金についても、かけようと思えばどこまでかけられます)、精神的にも、本人には多大なプレッシャーやストレスなどがかかります。
特に女性の場合は、毎回ではないものの病院での受診時には肉体的にも強い痛みを伴う事がある上、男性よりも頻繁に通院する必要があるため、仕事をされている方ですと、仕事と妊活の両立は困難となる事も少なくありません。しかも、専門の不妊外来がある病院は少ないため、自分の生活圏とは異なる、かなり遠方の病院へ通わざるを得ない事も多くあります。

そういった日々の苦労や、夫婦が手を取り合い一丸となってそれらを乗り越える努力をした事、そして、日々の真摯な祈りが、神様に通じたのでしょう。
個人的には一面識もない御夫婦の事とはいえ、今回のように、大神様から子宝の御神徳(御利益)を戴き妊娠されたという御報告を戴けた事は、私にとっても、とても喜ばしい事です!


(田頭)

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