西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

竣工したばかりの儀式殿で初めて神前結婚式が執り行われました

昨日のお昼、竣工間もない当社の儀式殿で、神前結婚式が執り行われました。先月までの神前結婚式はいずれも社殿本殿・弊殿・拝殿)にて斎行しており、今回の神前結婚式が、儀式殿で斎行された初めての神前結婚式となりました。

以下に貼付の写真や動画は、今回の結婚式のプロデュースを担当された「サッポロウェディングカフェ」さんが、Fccebookでの公式ページ「札幌神社挙式.info」にアップロードされた、昨日当社にて撮影された写真や動画です。


御新郎様・御新婦様、並びに御親族の皆様方、この度の御結婚、誠におめでとうございます!

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

大祭「儀式殿竣工遷座祭」が執り行われました

当社では、昨年10月上旬に解体した「神楽殿」(かぐらでん)という殿舎の跡地に、同月中旬から「儀式殿」(ぎしきでん)という新しい殿舎を建築しておりましたが、昨年10月11日の儀式殿地鎮祭、本年4月25日の儀式殿上棟祭などを経て、先月下旬、大神様の御加護と多くの皆様方の御協力・御奉賛により、その儀式殿が滞り無く無事完成致しました。
このため、先月25日付の記事で述べた通り、当社では先月27日の夕刻より、「儀式殿竣工遷座祭」を臨時大祭として盛大に執り行いました。

西野神社儀式殿

「儀式殿竣工遷座祭」は、その名の通り、儀式殿の「竣工祭」と「遷座祭」の両方を兼ねた祭典で、今までの神楽殿にはありませんでしたが新築された儀式殿には殿内に神殿が設けられたため、その神殿内に西野神社本殿から御祭神の御分霊を奉遷(遷座)する神事として、竣工祭と同時に遷座祭も執り行われたのでした。
なお、建築儀礼としての一般的な竣工祭は、日中に執り行われるのが通例ですが、今回は「御」の奉遷、つまり神様の御移動を伴う、特別な祭典(竣工遷座祭)であったため、浄闇の中で斎行される遷座祭の通例に倣って夕刻に執り行われました。

その竣工遷座祭の斎行から、既に1週間以上が経ちましたが、当日の様子を写した写真を大量に入手しました(写真撮影を委託した方から送信されてきました)ので、今回の記事では、少し遅くなってしまいましたがそれらの写真を貼付しながら、竣工遷座祭当日の当社の様子などを詳しく紹介させて頂きます。

 

下の写真は、儀式殿竣工遷座祭が始まる10分くらい前に社務所内で撮影された、斎主(宮司)・祭員達の写真です。通常の大祭では著けませんが、今回の大祭は遷座祭も兼ねていたため、斎主は、衣冠赤い袍)の上に白い明衣を著けました。

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

 

以下の写真3枚は、儀式殿竣工遷座祭が始まる直前及び祭典中にそれぞれ撮影された、御参列の皆様方の写真です。来賓として招待させて頂いた議員の先生方3人(衆議院船橋利実議員、北海道議会の和田敬友議員、札幌市議会の飯島弘之議員)は、御多忙にも拘わらず、いずれも代理ではなく御本人が参列して下さいました。

西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭



【1】儀式殿清祓祭

午後6時30分からの大祭「儀式殿竣工遷座祭」に先立って、先ず午後1時から小祭「儀式殿清祓祭」が、これから神様が奉遷される儀式殿の神殿に対してのお祓い(清祓)として、以下の次第に従って儀式殿で執り行われました。
竣工後の儀式殿ではこの清祓祭が初めての神事となり、祓主は、宮司が作文した特別な祓詞(はらえことば)を儀式殿内の祓戸で奏上致しました。

 

一、当日早旦神殿を装飾す

一、時刻祭員参進 是より手水の儀あり

一、祭員 所定の座に著く

一、号鼓

一、修祓 祓主が祓戸に進み祓詞を白す 此の間諸員磬折

西野神社 儀式殿清祓祭

一、祓主 清祓の儀を奉仕する

西野神社 儀式殿清祓祭

一、号鼓

一、退下



【2】参列者に対しての修祓

午後6時30分から、社殿(本殿・幣殿・拝殿)に於いて「儀式殿竣工遷座祭」が始まりましたが、ほぼ同時刻、手水舎では、御参列の皆様方の受付・手水が行われ、それに引き続き、儀式殿前の芝生に舗設された仮祓戸では、伶人巫女布単役西野神社氏子青年会々員)、一般参列者などに対してのお祓い(修祓)が行われました。
この修祓では、道南から助勤に来て下さった神職の方々が、祓主、大麻所役、塩湯所役などの各所役を奉仕して下さいました。

 

一、受付 是より手水の儀あり

西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、修祓

西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭



【3】儀式殿竣工遷座

午後6時30分から、この日一番の重儀である大祭の「儀式殿竣工遷座祭」が、前述のように先ずは社殿に於いて執り行われ、本殿から儀式殿への「遷御」の後は、祭場を儀式殿に移して、引き続き「儀式殿竣工遷座祭」が厳かに執り行われました。
今回は、西野神社の神職5人(一昨年当社を定年退職し現在は当社の非常勤神職となっている、元西野神社権禰宜松澤神職も含みます)の他、助勤神職、伶人、巫女、布単役なども含め総勢16名で御奉仕させて頂きましたが、これは、それ以前の事は分りませんが私が西野神社に奉職した平成16年以降では、西野神社の祭典に於ける最大規模の奉仕人数でした。
ちなみに、今回の大祭では、私自身は、祓主・絹垣所役・陪膳・祝詞後取などの所役を奉仕させて頂きました。

なお、以下の次第中にもある通り、儀式殿竣工遷座祭では、祭典終わりの宮司一拝や号鼓の後に「清輿」として、道南から助勤に来て下さった神職の方々により、儀式殿の大前にて「松前神楽」も演舞(奉納)されました。森三吉神社 の本庄宮司様をはじめとする助勤神職の方々が、二羽散米舞(にわさごまい)、神遊舞(かんあそびまい)、獅子舞(ししまい)の三座を、雄壮に演舞して下さいました。
儀式殿竣工遷座祭の神事は約50分、松前神楽の奉納は約30分かかったため、儀式殿での祭事はトータルで1時間半弱の時間を要しました。御参列・御奉仕の皆様方、長時間大変お疲れ様でした。

 

一、当日早旦社殿並びに儀式殿を装飾す

一、時刻宮司以下祭員参進 是より手水の儀あり

一、齋主以下祭員 所定の位置に著く

一、号鼓

一、修祓

一、宮司一拝 諸員之に倣う

一、宮司 御簾を開き畢りて本座に復す この間警蹕諸員磬折

一、宮司 祝詞を奏す

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、宮司 本座に復す

一、祭員・布単役二人・伶人を御列の進むるに随ひて整う

一、絹垣所役 絹垣を奉仕す

一、典儀 出御を申す(一声)

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、遷御 此の間奏楽 警蹕諸員磬折

西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、入御 此の間奏楽 警蹕 諸員磬折

一、宮司「御」を殿内に奉安す

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、燈を点ず

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、布単役 御道敷布を徹す

一、祭員 参列者を殿内に誘導

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、宮司 御扉の側に候し、祭員 拝殿所定の座に著く

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、祭員 神饌を供す 此の間奏楽

西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、宮司 祝詞座にて祝詞を奏す 此の間諸員磬折

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、宮司 玉串を奉りて拝礼 祭員列拝

一、参列者代表 玉串を奉り拝礼

一、祭員 神饌を徹す 此の間奏楽

一、宮司 御扉を閉じ畢りて所定の座に著く

一、宮司一拝 諸員之に倣う

一、号鼓

一、清興 松前神楽奉納

西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭
西野神社 儀式殿竣工遷座祭

一、各退下 儀式殿前にて写真撮影

西野神社 儀式殿竣工遷座祭

※ 今回の記事に貼付の写真の中では、唯一、この上の集合写真のみ、クリックするとオリジナルに近いサイズに拡大表示されます。是非拡大して御覧になって下さい。



【4】直会

松前神楽の奉納と、記念写真(直ぐ上に貼付している写真です)の撮影が終わった後は、参列者全員で参集殿へ移動し、以下の次第に従って開かれた竣工遷座祭の「直会」(なおらい)に出席して戴きました。開宴に先立って、儀式殿建築に際し高額の御奉賛をして下さった方々や、設計や建築の各業者に対しての、感謝状贈呈も行われました。

 

一、宮司 謝辞

一、総代長 祝辞

一、来賓 祝辞衆議院議員 船橋利実殿)

一、感謝状贈呈(株式会社クリーンリバー殿、株式会社北のたまゆら殿、株式会社イズム殿、澁谷建設株式会社殿)

西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会
西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会

一、祝宴(乾杯発声 北海道議会議員 和田敬友殿)

西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会
西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会
西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会

一、終宴(閉めの乾杯発声 札幌市議会議員 飯島弘之殿)

西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会
西野神社 儀式殿竣工遷座祭直会

一、出席者全員に記念品贈呈



なお、この日の儀式殿竣工遷座祭の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の平成31年・令和元年 6月「儀式殿竣工遷座祭」のページ(下記URL)にも多数掲載させて頂きましたので、宜しければ是非こちらも御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/r010627a.htm

また、儀式殿竣工遷座祭の直会の様子を写した写真は、同じく「西野神社アルバム」の、平成31年・令和元年 6月「儀式殿竣工遷座祭の直会」のページ(下記URL)に多数掲載致しましたので、こちらも是非御覧下さい。
http://nishinojinja.or.jp/photo/r010627b.htm

 

西野神社の神様のお導き・御加護と、そして、氏子崇敬者の皆様方の御理解・御協力・御奉賛等により、無事に竣工遷座祭を迎える事が出来ました。御奉賛の誠を捧げて下さいました皆様には、改めて心より感謝申しあげます。本当に有り難うございました。
なお、西野神社御祭神の御分霊が儀式殿に奉遷されました事により、今後は儀式殿内の神殿の大前でも、神前結婚式などの祭事が斎行される事となり、明日のお昼からは早速、当社の儀式殿を祭場とする初めての神前結婚式が執り行われます。

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

夏季限定授与品の御案内

早いもので、今年も昨日で上半期が終わり、今日からは下半期が始まりました。丁度一年の折り返しです。

さて、当社では6月晦日の昨日から、昨年同様、夏季限定の「水みくじ」の頒布を始めました。もっとも、昨年は9月まで頒布を継続したので、実際には夏から初秋にかけての限定、という感じでしたが。
このおみくじは、境内の清らかな水で吉凶を占うおみくじで、具体的には、水みくじの箱の中から任意の一枚を選んで引き、それを、水瓶(水みくじの箱の向かいに設置しています)に満たされている清浄な水に浸けると、文字が浮かび上がってくるというものです。

西野神社 水みくじ
「水みくじ」の水器
西野神社 水みくじ(水に浸した後)

 

また、同じく昨日からは、七夕の「短冊絵馬」と、七夕に因んだ「七夕守」というお守りの頒布も始めました。
これらは、どちらも8月7日(七夕)までの期間限定授与品で、短冊絵馬は例年通りですが、七夕守は今夏より初めての授与となります。ちなみに、この七夕守は、織姫と彦星の逸話に因んだ、縁結びのお守りです。

短冊絵馬や七夕守
短冊絵馬や七夕守
七夕守など
短冊絵馬が吊されている笹(西野神社)

 

今日紹介させて頂いた授与品は、いずれも授与所の窓口にて頒布しておりますので、興味のある方は、窓口が開いている時間(日よって若干変動する事もありますが、原則として、毎日午前10時から午後5時までの間)に授与所へお越し下さい。宜しくお願い致します。

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

本年の六月晦日は特に多忙な一日となりました

今日は、「日曜日」と「戌の日」が重なった事から、当社では朝から夕方まで、ほぼずっと安産祈願の御祈祷が続きました。
また、今日は午前11時から、社殿にて神前結婚式が行われ、更に午後3時からは、毎年6月の晦日(最終日)恒例の「夏越大祓式」も、社殿前にて執り行われました。しかも、日曜日でもあったため今日は御朱印を受けに来られる方も大変多かったです。
というわけで、6月晦日の今日、有り難い事に当社の境内は、朝から夕方までずっと御参拝の方々で賑わっておりました。

令和元年 西野神社 夏越大祓

 

以下の写真はいずれも、今日社殿で執り行われた安産祈願の御祈祷の様子です。初宮詣厄祓など他の御祈祷も行われはしましたが、戌の日であった事から、やはり今日執り行われた御祈祷の大半は安産祈願でした。
御祈祷の斎主は交代で奉仕しましたが、斎主を務めた神職達はいずれも、今日御参列の妊婦さん達が無事出産される事、そして、出産後も母子共々健康である事を、心より祈念させて頂きました。

西野神社での御祈祷
西野神社での御祈祷

 

以下の写真はいずれも、今日のお昼前に執り行われた神前結婚式の様子です。先月儀式殿が竣工した事により、神前結婚式は儀式殿でも執り行えるようになりましたが、今回の神前結婚式は、新郎新婦様の御希望により従来通り社殿(本殿・弊殿・拝殿)にて斎行致しました。来月からの神前結婚式は、原則としてここではなく儀式殿のほうで執り行う予定です。

西野神社での神前結婚式
西野神社での神前結婚式
西野神社での神前結婚式
西野神社での神前結婚式

 

下の写真は、今日のお昼頃、竣工間もない儀式殿で執り行われた安産祈願の御祈祷の様子です。社殿で神前結婚式が斎行されている時間と、その前後の時間だけ、儀式殿でも御祈祷を執り行いました。儀式殿で一般の御祈祷をしたのは、今日が初めてでした。

西野神社儀式殿での御祈祷

 

下の写真は、今日、参集殿霊祭関係はこちらで執り行います)で行われた人形供養の御祈祷の様子です。今日は、件数的にはそれ程多かったわけではありませんが、人形・ぬいぐるみ等をお預かりする度に人形供養の御祈祷もいつも通り粛々と執り行いました。

西野神社参集殿での人形供養の御祈祷

 

そして、以下の写真はいずれも、今日の午後執り行われた大祓式の様子です。この夏越の大祓(茅の輪くぐりの神事)が具体的にどういった趣旨・内容の行事であるかについては、昨年7月1日付の記事を御参照下さい。
本年の大祓式でも、例年通り参列者全員で、大祓詞を唱えてから2列に整列し、その隊列で茅の輪を3回くぐりました。今日はたまたた日曜日でもあった事から、例年以上に多くの方々が御参列下さいました。

令和元年 西野神社 夏越大祓
令和元年 西野神社 夏越大祓
令和元年 西野神社 夏越大祓
令和元年 西野神社 夏越大祓
令和元年 西野神社 夏越大祓

今日の大祓式の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の平成31年・令和元年 6月「夏越大祓式」のページ(下記URL)にも多数掲載させて頂きましたので、宜しければ是非こちらも御覧下さい。
http://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/R0630%20%E5%A4%8F%E8%B6%8A%E5%A4%A7%E7%A5%93/?sort=old

 

また、前述のように今日は、社務所御朱印を拝受される方もかなり多かったので、神職達は社務所に於いてもその応対等で忙しかったです。
下の写真は、今回の記事にアップした写真の中では唯一、今日撮影したものではないのですが、御朱印を墨書・押印する神職のイメージ写真としてここに貼付します。

令和元年初日の西野神社(御朱印を書く様子)

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

夏越大祓の「茅の輪」を設置しました

前回の記事で述べた通り、昨夜は、儀式殿(ぎしきでん)という社殿の竣工を神様に奉告・感謝申しあげ、併せて、西野神社御祭神の御分霊を本殿から儀式殿の神殿に奉遷する「儀式殿竣工遷座祭」という大祭が執り行われました。
お陰様で、儀式殿竣工遷座祭は滞り無く無事に執り納める事が出来ました。皆様方の御理解・御協力・御奉賛・御奉仕等には、改めて心より感謝申しあげます。

その竣工遷座祭の様子については、当日の写真(今回は外部の方に委託して撮影して貰ったため、今の時点ではまだ私の手元にはありません)が出来上がり次第、このブログで詳しく紹介させて頂く事とし、今回の記事では、竣工遷座祭翌日の今日行われた、「茅の輪」(ちのわ)舗設作業の様子について、紹介させて頂きます。
ちなみに、例年、茅の輪は毎年6月27日に作成・舗設しているのですが、本年の場合、その日は丁度竣工遷座祭当日と重なったため、今年は例年より1日遅れて、28日の今日、作業が行われました。

 

さて、例年通り6月30日は、この半年間(1~6月までの今年上半期)に個々人が知らず知らずのうちに犯したかもしれない様々な罪・穢れを祓い清め、併せて、残り半年間(7~12月までの今年下半期)の無病息災を祈願する「夏越の大祓」という神事が執り行われます。

その夏越の大祓では、大人がかがむ事なく立ったままくぐる事が出来る、茅の輪という大きな輪が用いられ、具体的には、大祓式の最中に参列者の皆様が一列に並んでその輪をくぐります

平成28年 西野神社 夏越の大祓

茅の輪は、神社によっては、総代さん達が作ったり、氏子青年会の会員さん達が作ったり、神輿会の会員さん達が作ったり、氏子の鳶職の方々が作ったりなどしているそうですが、当社の場合は、毎年神職が、当社氏子区域内にある山裾へ茅(かや)を刈り取りに行き、刈り取って車に積んできたその茅で大きな輪を作成し、それを拝殿向拝に舗設(固定)しています。

 

以下の写真は、今日の午前中、山裾で神職2人が、茅を刈り取っている様子です。茅の輪に適していると思われる、特に形の良さそうな立派な茅を選びながら、鎌で素早く次々と刈り取っていきました。
なお、一昨年まで、茅の輪に使用する茅は全て境外の山から刈り取っていましたが、昨年からは、境内の茅も刈り取れる程に生育してきたため、境内の茅も刈り取って使用しています。

平成29年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業
令和元年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業

以下の写真は、昨日竣工したばかりの儀式殿の地下で、刈り取った茅を束ねながら茅の輪を作成している様子です。直径約185cmのドーナツ型の輪の芯棒を、大量の茅で覆って縛ります。

令和元年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業
令和元年 西野神社夏越大祓「茅の輪」作成作業

以下の写真は、本日正午頃に拝殿向拝に取り付けられた、完成した茅の輪です。人がくぐる事の出来る大きさの茅の輪を舗設する場合、大抵の神社では参道などに茅の輪を設置していますが、当社の場合は、慣例によりここが茅の輪の定位置となっています。

令和元年 西野神社夏越大祓「茅の輪」
令和元年 西野神社夏越大祓「茅の輪」

この茅の輪は、夏越の大祓式(30日の午後3時から斎行)を行う今月末日までここに設置しておりますので、当日の大祓式に参列出来ない方は、事前に茅の輪をくぐりにお越し下さい。なお、茅の輪の由来については、平成19年6月27日付の記事を御参照下さい。

 

茅の輪の直ぐ横には、例年通り、茅の輪のくぐり方を説明した看板も立てています。もし可能であるなら、この看板に記されているとなえ言葉(和歌)を唱えながら茅の輪をくぐって下さい。
具体的には、「水無月の 夏越の祓ひ する人は 千歳の命 延ぶといふなり」という和歌を唱えて茅輪を正面からくぐって左へ廻り、再び正面に至り、次に「思ふ事 みなつきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓ひつるかな」という和歌を唱えて輪をくぐって右へ廻り、再々度正面に至り、最後に「蘇民将来 蘇民将来」と唱えて輪をくぐり左へ廻ります。

平成30年 西野神社夏越大祓「茅の輪」看板

 

文責:西野神社権禰宜 田頭

儀式殿竣工遷座祭の修礼

当社境内で建設中だった「儀式殿」の外装・内装が完成し、消防検査や建築検査も無事終わった事から、威儀物・祭器具・その他の備品等の殿内への搬入・設置が行われ、それにより形としては、儀式殿内でいつでも神事を執り行える状態になりました。実際には、儀式殿の神殿への遷霊がまだ行われていないので、遷霊が終わるまで神事は執り行えませんが。

以下の写真はいずれも、遂に完成した西野神社儀式殿の、外観や内部の様子です。殿内の白壁に垂らす予定の壁代(かべしろ)はまだ取り付けられていませんが、それ以外は概ね、威儀物・祭器具等の舗設は終わりました。

西野神社儀式殿
西野神社儀式殿
西野神社儀式殿
西野神社儀式殿
西野神社儀式殿

 

以下の写真は、明後日(27日)の夕刻に大祭として執り行われる「儀式殿竣工遷座祭」の修礼(しゅらい)の様子です。修礼というのは、予行演習、リハーサルの事で、これらの写真はいずれも、神職達が竣工遷座祭での献饌神饌伝供)の練習・確認をしている様子です。
私達にとっても、この場所で神饌の献撤を行うのは初めての事なので、役送する際の伝供道所定の位置などを入念に確認しました。

西野神社儀式殿 竣工遷座祭の修礼
西野神社儀式殿 竣工遷座祭の修礼

 

竣工遷座祭は、斎主(宮司)1名、祭員(当社神職)4名、祭員兼松前神楽演舞者(助勤神職)4名、伶人(響雅楽会会員)3名、巫女2名、布単役(西野神社氏子青年会会員)2名の、計16名で奉仕させて頂きます。
以下の図は、その儀式殿竣工遷座祭に於ける、斎主以下祭員の位置図を示したものです。

西野神社儀式殿竣工遷座祭の図
西野神社儀式殿竣工遷座祭の図

 

文責:西野神社権禰宜 田頭