西野神社 社務日誌

札幌市西区の西野・平和・福井の三地区の鎮守(氏神様)であり、縁結び・安産・勝運上昇等の御神徳でも知られる西野神社の、公式ブログです。

令和三年 新嘗祭

明治6年から昭和22年までの間は「新嘗祭」(にいなめさい)という名の祭日で、昭和23年からは「勤労感謝の日」という名の祝日に改められた、11月23日の本日、当社では午前10時30分より大前にて、大祭の「新嘗祭」が厳粛に斎行されました。
新嘗祭とは、新穀(その年に収穫された新しい穀物)や新酒などを神様に捧げてその年の収穫に感謝申し上げ神威を蒙る祭典で、神社神道に於ける恒例祭の中では、豊穣を祈る祈年祭(当社に於いては毎年4月25日に斎行される大祭の「春季例祭」がそれに相当)と共に代表的な農耕の神事・儀礼でもあります。

 

以下の写真3枚は、新嘗祭当日の今日撮影された、当社境内の景色です。朝は少し雪が降りましたが(以下の2枚目の写真には降っている雪が少し写っています)、その雪も新嘗祭が始まる前までには降り止み、概ね天気にも恵まれた一日となりました。
なお、以下の3枚目の写真は、現在境内で建築工事中参集殿です。こちらの工事も順調に進んでおり、当初の予定通り来月上旬には上棟祭を、そして再来月には竣工(完成)を迎える予定です。

令和3年11月23日 西野神社での国旗掲揚
令和3年 西野神社 新嘗祭当日の社殿
令和3年 西野神社 新嘗祭当日の参集殿(建築中)

 

以下の写真は、新嘗祭に先立って午前9時30分から開催された、西野神社総代会の会議の様子です。
感染症対策のため、会場(社務所広間)の換気を十分にした上、出席者全員がマスクを着用し、会議の時間も大幅に短縮し、座席の配置についても、例年(コロナ輪になる一昨年以前)のような出席者同士が向かい合う形ではなく、学校の教室のように出席者の大半が同一方向に向う形に配置されました。

令和3年11月 西野神社 総代会

今日のこの会議では、年末年始の事業計画(来年1月15日のどんど焼きやその準備等も含む)や今後の予定等についての協議・確認が行われ、来年1月上旬の「西野神社合同新年会」や来年1月下旬の「餅つき」については、昨今の社会情勢(幸いにも最近、新型コロナウイルス感染症の拡大は鎮静化しつつありますが、それでもまだ感染症対策の継続が必要な状況である事)を鑑みて、いずれも本年同様、中止とする事が正式に決定されました。
ただ、状況を見ながら神社の行事を徐々に再開していく必要もあるため、本年中止した2月節分の行事「豆撒き・餅撒き」については、餅撒きは来年も取り止めとするものの、豆撒きについては再開する事としました。
また、今まで当社で行なった事のない新たな行事・神事として、翌年度から小学校に入学するお子さん達を対象とした「入学祭」(仮称)を、来年3月に初めて執り行う事も決定しました。

 

そして、総代会による会議が閉会した後、午前10時30分からは社殿にて、本年度に於ける当社最後の大祭となる「新嘗祭」が執り行われました(除夜祭歳旦祭紀元祭など、中祭は来月以降も執り行われますが、当社での大祭は、本年度内はこれが最後となります)。

以下の写真5枚はいずれも、今日の新嘗祭で撮影された、同祭が斎行されている最中の様子です。宮司による 祝詞奏上の後は、例年通り、神社本庁制定祭祀舞のひとつである朝日舞の奉納も行われました。
ちなみに、昨年の新嘗祭では、感染症対策徹底のため例年のように来賓の方々を御招待するのは遠慮させて頂きましたが、今日の新嘗祭では、感染症拡大が全国的に鎮静化しつつある現状を受けて、例年通り当社氏子区域内それぞれの農事組合代表者の方々にも御参列戴きました。

令和3年 西野神社 新嘗祭
令和3年 西野神社 新嘗祭
令和3年 西野神社 新嘗祭
令和3年 西野神社 新嘗祭
令和3年 西野神社 新嘗祭

 

なお、新嘗祭の後の直会は、感染症対策の観点から昨年同様、今回も中止となりましたが、直会での神酒拝戴の代りとして祭典後、御参列の皆様方に、新嘗祭専用の御神酒「白酒」(滋賀県新嘗祭御神酒謹醸蔵で作られた濁酒で独特の風味を持つお酒)の小瓶を撤下品としてお頒ちしました。

新嘗祭用 白酒
令和3年 西野神社 新嘗祭

 

ところで、昨年まで西野神社新嘗祭には、当社と関係の深い「松澤家」と、当社が所属している「北海道神社庁札幌支部」の2箇所から、それぞれ御初穂(稲穂)が大前に奉献されておりましたが、その2箇所のうちのひとつである松澤家の皆様方が昨年度を以て農業をお止めになり、そのため本年の新嘗祭からは、御初穂は札幌支部からのみの奉献となりました。
ちなみに、札幌支部の神饌田(全国的には「神田」と称している事例も多々ありますが、札幌支部では「神饌田」を正式な呼称としています)で支部管内神職達により収穫された御初穂は、毎年、当社を含む札幌支部管内の全神社に奉献されております。

北海道神社庁札幌支部から奉献された稲穂

 

以下の写真3枚は、いずれも十年以上も前に撮影されたものですが、江別市にある札幌支部神饌田での、田植えに先立つ神事「御田植祭」と、その直後に神職達(主に北海道神社庁札幌支部青年神職文月会の現役会員達)によって行なわれる田植えの様子です。
北海道神社庁札幌支部では、新嘗祭に合せて御初穂を支部管内各社の大前に奉献するため、毎年このように神職達が直接田んぼの中に入って、自らの手で田植えを行なっております。

平成24年 田植え
北海道神社庁札幌支部 神饌田での田植え
北海道神社庁札幌支部 神饌田での田植え

 

以下の写真2枚も、やはり十年以上も前に撮影されたものですが、札幌支部神饌田での、稲刈りに先立つ神事「穂刈祭」と、その直後に神職達によって行なわれる稲刈りの様子です。
社務の都合等もあるため毎回奉仕出来るわけではないものの、私達当社の神職も、支部神饌田での御田植祭、田植え、穂刈祭、稲刈りなどを奉仕させて頂いております。

北海道神社庁札幌支部 穂刈祭
北海道神社庁札幌支部 神饌田での稲刈り

 

今日の総代会の会議や、新嘗祭の様子を写した写真は、「西野神社アルバム」の令和3年11月「総代会々議、新嘗祭」のページ(以下のURL)にも多数掲載させて頂きましたので、宜しければこちらも併せて御覧下さい。

https://f.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/R031123%20%E6%96%B0%E5%98%97%E7%A5%AD/?sort=old

 

文責:西野神社権禰宜 田頭